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ギャンブル依存症の克服方法6つ! 治すのにかかる期間や費用は?

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更新日:2025年03月26日 公開日:2023年07月06日

ギャンブル依存症の克服方法6つ! 治すのにかかる期間や費用は?

「パチンコのために借金をしてしまった」「使ってはいけないお金も競馬の費用にまわしてしまった」というように、頭では「悪い」と分かっていても、気づいたらギャンブルの歯止めが利かなくなっている方もいるでしょう。

できることなら1日でも早くギャンブルから足を洗って、美味しい食べ物や趣味、大切な人や将来の自分への投資など有意義にお金を使いたいものです。

結論からいうと、ギャンブル依存症は病気だと自覚しなければ、克服することができません。ギャンブル依存症は「否認の病気」と呼ばれていて、自身の現状を認めることが克服への第一歩だからです。

本コラムでは、ギャンブル依存症の特徴や克服する方法、ギャンブル依存症を治すための期間・費用、抱えてしまった借金の対処法などについて、ベリーベスト法律事務所 債務整理専門チームの弁護士が解説します。

この記事で分かること

  • ギャンブル依存症の特徴や克服する方法
  • ギャンブル依存症を治すための期間や費用
  • 借金を抱えてしまった場合の対処法

1、ギャンブル依存症の特徴と原因

最初に、ギャンブル依存症に該当する人の特徴や、ギャンブル依存症になってしまう原因について、解説します。

  1. (1)ギャンブル依存症の特徴

    ギャンブル依存症の方には、以下のような特徴があります。

    • ギャンブルのことを常に考えている
    • 使ってはいけないお金にも手を出している
    • ハラハラドキドキ感を味わうために、レートアップする
    • 負けてもギャンブルで取り返そうとする
    • ギャンブルをしないと落ち着きがなくなり、イライラする
    • お金をギャンブルの種としてみている
    • 給料が出たら、すぐにギャンブルをする
    • ギャンブルするために借金をする
    • 休みの日は大抵ギャンブルをしている
    • ギャンブルを優先させて、友人や恋人の約束を破ったことがある
    • 財布にあるお金はなくなるまで使う
    • ギャンブルをやめようと思ったけれど、我慢できない


    これらの項目に当てはまるものが多いほど、ギャンブル依存症の可能性が疑われます。

  2. (2)ギャンブル依存症になる原因

    ギャンブル依存症になってしまう人は、以下のような原因が考えられます。

    • 大当たりのときの快感が忘れられない
    • お金がないから増やしたい
    • 日常のストレスを発散させたい
    • 現実から目を背けたい
    • ギャンブル以外のことを楽しいと思えない


    つまり、「ギャンブルをすれば快感が得られる」「ギャンブルをしている間だけは、嫌なことが忘れられる」といった状況にはまってしまい、抜け出せなくなってしまいます。

2、ギャンブル好きとギャンブル依存症の違い

ギャンブル依存症は、「ギャンブル好き」と何が違うのかと、疑問に思っている方もいるでしょう。単なるギャンブル好きとギャンブル依存症の大きな違いは、「ギャンブルのために借金をするかどうか」です。

  1. (1)ギャンブル好きとは

    ギャンブル好きの中でも、1章で前述した特徴に当てはまる方もいるはずです。
    ですが、一般的に単なるギャンブル好きは、借金をしてまでギャンブルをすることは考えません。

    自分の小遣いの範囲で、家族に迷惑をかけず、仕事や生活に支障のない範囲でギャンブルを楽しんでいる人はギャンブル好きと言えるでしょう。

  2. (2)ギャンブル依存症とは

    ギャンブル依存症の人は、ギャンブルのために借金をします。

    単なるギャンブル好きは借金をしてまでギャンブルをしませんが、ギャンブル依存症の方は、ギャンブルを生活の中のひとつとして捉えており、借金をしてでもギャンブルをすることが止められないのです。まさに、正常さを失っている状態といえるでしょう。
    そして、ついにはギャンブルで抱えた借金が膨れ上がり、仕事や家庭に支障をきたしてしまいます。

    このような状況の方は、一刻も早く借金問題を解決するとともに、ギャンブル依存症からの脱却を目指すことが必要です。

3、ギャンブル依存症を克服する方法6つ

  1. (1)病気だと認識して病院へ入院する

    ギャンブル依存症を克服したいなら、病院で入院治療を受けましょう。

    入院治療することでギャンブル断ちができるため、生活改善にはうってつけです。

    入院治療中は、賭博をしないための心構えを作り上げることを目的とし、他のギャンブル依存症の方との集団生活・学習意欲を上げるプログラム・運動などを行います。

    日常生活から改善したいのなら、病院で入院治療を受けるのがおすすめです。

  2. (2)他に打ち込めることを探す

    ギャンブル依存症は、他に熱を注げる何かを見つけることが克服への道へとつながります。ギャンブルに費やす時間を何か別のことにあてがえるため、意識的にも物理的にも離れられるからです。

    たとえば、仕事関係に役立つ資格を取るための勉強だったり、近くのテニススクールに通ったりと、今やりたい興味のあることを行いましょう。

    打ち込むものを見つければ、ギャンブルする暇がなくなるため自然にギャンブル依存症を克服できます。

  3. (3)最低限の現金しか持ち歩かない

    財布にお金を入れないようにするのも、ギャンブル依存症を克服するのに効き目のある方法といえます。ギャンブルをするためにお金は必要不可欠だからです。

    少ない金額だとギャンブルはできないため、最低限の金額しか持ち歩かないようにしましょう。

    また、外出するときは自宅にカードを置いてくることも忘れないようにしてください。

  4. (4)ギャンブル関係の友人や知人の交友を断つ

    よく友人や知人とギャンブルをするなら、交友を絶つのもひとつの方法といえます。ギャンブルに誘われたときに、断れない可能性が高いからです。

    誘われる度にギャンブルをしていたら、いつまでたっても依存症は改善されません。ギャンブル依存症を克服したいなら、遊ぶ友人や知人はパチンコや競馬をしない人にしましょう。

  5. (5)欲しい物リストを作成する

    車や高級時計など、欲しい物をリストアップしてみましょう。欲しい欲が強いほど、お金をためるためギャンブルをしにくくなります。

    頭では、ギャンブルをしたら最終的にマイナスになることが分かっているため、ギャンブル依存症を克服したいときは欲しい物リストを作ってみましょう。

  6. (6)月の支出を明確にする

    自分が毎月いくらのお金をギャンブルで使っているのかを把握すれば、ギャンブル依存症は克服できるかもしれません。

    収入のほとんどをギャンブルにお金を使っているのが分かれば、パチンコや競馬をするのがばからしくなるからです。

    ギャンブルに月にいくら使っているか分からないときは、一度支出を確認してみてください。

4、ギャンブル依存症の完治にかかる期間と費用

ギャンブル依存症を治すためには、どのくらいの期間と費用が必要なのかを解説していきます。

  1. (1)ギャンブル依存症を治すには約3年かかる

    個人差がありますが、ギャンブル依存症の回復安定期に入るには約3年の月日が必要だといわれています。

    ギャンブル依存症は、怪我のような外傷ではなく、精神的な病気です。
    治ったと自分で思っても、簡単にはギャンブル欲は断ち切れません。

  2. (2)ギャンブル依存症を治すための費用目安は約50万円程度

    ギャンブル依存症には約3年かかり、費用は50万円ほどかかります。

    病院の精神科などで診察した際には、1回2000円程度の費用が必要です。カウンセリングの場合は、1回5000円(30分)程度のお金がかかります。

    診察とカウンセリングのどちらかを毎週行ったと仮定すれば、1か月に1万4000円かかるため、3年間で約50万円程度の費用が想定されるでしょう。

    なお、3か月プログラムで入院治療をする場合、別途で40〜50万円ほどかかります。

5、ギャンブル依存症を克服できても注意すべきこと

ギャンブル依存症は100%治るわけではありませんので、以下のことに注意してください。

  • ギャンブル関係のお店に近づかない
  • ギャンブルの誘いは断る


ふとしたことをきっかけに、ギャンブル依存症は再発します。
再発を防ぐためには、ギャンブル関係のすべてのものから遠ざかるように生活をすることを意識しましょう。

6、ギャンブルでできた借金を減らすための3つの対策

ギャンブルで借金を作ってしまったとき、借金を減らすためにできる対策を3つ紹介します。

  1. (1)支出を減らす

    収入はすぐに増やすのは難しいため、月の支出を減らしましょう。
    たとえば、すぐに始められる節約法は以下のような節約です。

    • コンビニではなくスーパーで物を購入する
    • 飲み物は水筒を持参する
    • 洋服はセールやオークションを活用する


    このように、小さなことの積み重ねでも節約はできます。
    日々の生活の中で余計な物はできるだけ買わないようにして、支出を抑えましょう。

  2. (2)収入を増やす

    借金を返済するためには、収入を増やすことも有効な手段です。収入が増えた分、借金の返済額を多くすることができます。

    たとえば、働く時間を増やせば収入が増える上にギャンブルをする暇がなくなります。
    もちろん、残業のしすぎはよくありません。心身を壊さない範囲で調整しましょう。
    また、資格を取得するなどして、より収入が良い会社へ転職するというのもひとつの方法です。

    注意点としては、収入を増やしたいからといって、安易に株やFXなどの資産運用に手を出すことは避けましょう。知識がない人が株やFXに手を出すと、逆に借金を抱えてしまうことになりかねません。

  3. (3)債務整理をする

    ギャンブルで莫大な借金を作ってしまったのなら、債務整理も検討すべき手段のひとつです。
    借金の金額が大きすぎる場合には、返済に追われて生活自体も立ち行かなくなってしまいます。

    債務整理とは、任意整理・特定調停・個人再生・自己破産のいずれかの方法を使い、借金を整理することです。

    • 任意整理:債権者と交渉して、余分に払った利息と将来に払う利息を減らす手続き
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    • 特定調停:裁判所が間に入って債権者と交渉し、利息を減らす手続き
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    • 個人再生:持ち家や車等を残しつつ借金を大幅に圧縮する手続き
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    • 自己破産:すべての借金をゼロにする手続き
      ※ギャンブルによる借金の場合には、免責不許可事由にあたるため、自己破産を利用できない可能性があります。
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    特定調停はお金を借りている債務者自身で行うケースが多いですが、任意整理・個人再生・自己破産については弁護士へ依頼することをおすすめします。

    弁護士へ債務整理を依頼した場合、弁護士は債権者(金融機関など)へ受任通知を送ります。受任通知が債権者に届くと、債務者は借金の返済を一時的にストップすることができます。これは、借金の返済に追われている方にとっては、心理的に大きなメリットといえるでしょう。

    ただし、借りたお金を契約時の条件で返済していく、という約束を破ってしまうわけですから、債務者にもデメリットがあります。
    たとえば、暮らしへの影響としては、数年間は新たな借金ができなくなることや、クレジットカードを使うことができなくなるという点が挙げられます。その他にも、賃貸契約を新しく結ぶことが難しくなる場合もあります。
    債務者本人以外にも及ぶ影響としては、債務者の代わりに返済義務を果たすことになる保証人の方に迷惑がかかるケースもあります。

    デメリットを考えるとなかなか債務整理に踏み切れない…という方もいらっしゃるかもしれません。しかし状況によっては、デメリットをなるべく小さく抑える方針で債務整理を行うことも可能です。弁護士に相談すれば、お客さまの状況に適した借金問題の解決方法を知ることができます。
    借金金額が大きくなればなるほど、利息は高額になり返済に時間はかかり、生活への影響は甚大なものとなるものです。まずは少しでも早く、弁護士に相談しましょう。

    なお、ベリーベスト法律事務所では、借金のご相談は何度でも無料です。まずはお問い合わせください。

7、まとめ

ギャンブル依存症を治すためには、病気だという自覚をもつことから始まります。
すぐに治せる病気ではありませんが、継続的な治療をすればギャンブルのない生活を送れるようになるでしょう。

もしギャンブル依存症のときに莫大な借金を作ってしまったのなら、債務整理をして生活改善を図りましょう。

ベリーベスト法律事務所では、債務整理専門チームを組織しており、経験・知見豊富な弁護士が多数在籍しています。ギャンブルでの借金問題を解決したいとお考えの方は、お早めにベリーベスト法律事務所までご相談ください。あなたが安心して生活ができるよう、弁護士が親身になってサポートいたします。

この記事の監修者
萩原達也

ベリーベスト法律事務所は、北海道から沖縄まで展開する大規模法律事務所です。
債務整理、任意整理、自己破産、個人再生、過払い金請求など、借金問題についてのお悩み解決を弁護士がサポートいたします。債務整理のご相談は何度でも無料です。ぜひお気軽に お問い合わせください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています
オフィス
[実績]
・債務整理の相談件数 13万1237件
  ※集計期間:2010年12⽉〜2024年12⽉末
・過払い金請求 回収実績件数 90253件
・過払い金請求 回収実績金額 1067億円以上
  ※集計期間:2011年2⽉〜2022年12⽉末
[拠点・弁護士数]
全国75拠点、約330名の弁護士が在籍
※2025年1月現在
[設立]
2010年(平成22年)12月16日

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