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携帯料金の未払いも任意整理できる? 手続きする場合の注意点とは

2022年09月06日
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携帯料金の未払いも任意整理できる? 手続きする場合の注意点とは

携帯電話やスマホの料金も、滞納を続けると携帯電話会社から裁判を起こされ、給料等の財産を差し押さえられることがあります。

近年ではスマホの端末代金が高額化していることから、分割払いで購入し、通信料等と一緒に毎月支払うというケースが増えています。それに伴い、毎月の支払いができなくなる人も少なくありません。

携帯やスマホの通信料や端末代金の未払いも、借金の未払いと同じように任意整理で解決できるのでしょうか。今回は、この問題について解説します。

1、携帯料金や端末代金の未払いも任意整理できる

任意整理とは、契約どおりに支払いきれなくなった債務について、債権者と直接交渉することにより今後の支払額や支払期間を変更する手続きのことです。

携帯電話会社も通信料や端末代金の未払い分を回収する必要があるので、支払いのための交渉には応じてくれます。つまり、借金の未払いと同じように、携帯の通信料や端末代金の未払いも任意整理をすることができるのです

未払い分を一括で支払えない場合は、早めに任意整理をするよう検討した方がよいでしょう。

2、携帯料金や端末代金を任意整理するときの注意点

携帯電話の通信料や端末代金の未払いも任意整理できるとはいえ、以下の点には注意が必要です。

  1. (1)未払い分の減額はできない

    任意整理で減額できるのは基本的に将来利息の部分のみであり、元金は原則として減額されません。

    携帯電話会社との任意整理でいうと、未払い分が元金に当たります。理論上は交渉次第で未払い分も減額してもらうことが可能ですが、実際には減額に応じてもらえることはほとんどありません。

    本来なら未払い分を一括で支払わなければならないところを、分割で無理なく支払えるように交渉することになります。

  2. (2)長期の分割払いには応じてもらえない

    携帯電話会社との任意整理では、あまり長期の分割払いには応じてもらえないことにも注意しなければなりません

    消費者金融やクレジットカード会社との任意整理では3年~5年程度の返済期間で和解するのが一般的ですが、携帯電話会社の場合は1年から長くても2年以内での完済を求められることが多い傾向にあります。

    その理由は、そもそも携帯電話の滞納額がさほど大きくないことによります。通信料だけなら通常は10万円以内、端末代金を含めても多くて数十万円までにとどまります。そのため、支払期間が1年~2年に限られたとしても、毎月の支払額はそれほど高額となるわけではありません。

  3. (3)その携帯電話は強制解約となる

    携帯電話会社に対して任意整理を申し出ると、その時点で利用していた携帯電話やスマホは強制解約となります。各携帯電話会社の契約約款には、利用者が債務整理をすると契約が解除される旨が定められているからです。

    ただ、任意整理をしなくても滞納を続けているとやがて契約が解除されてしまいます。滞納を解消するまで携帯電話やスマホを利用することは難しくなるので、滞納金を一括で支払えない場合は任意整理で早期完済を目指す方がよいでしょう。

3、携帯料金や端末代金を任意整理するメリット

携帯料金や端末代金を任意整理することで得られるメリットは、以下のとおりです。

  1. (1)残債務の完済が可能となる

    携帯料金等を滞納すると、残債務を一括で支払うように督促されます滞納した料金だけでなく、端末の残代金も含めて一括での支払いを求められることに注意が必要です

    しかし、任意整理をして分割払いが認められると、残債務を完済することが可能となるでしょう。

    たとえば、20万円の一括払いを求められても支払えないけれど、毎月1万円ずつなら払っていけるという場合に、任意整理をする実益があります。

  2. (2)延滞利息・遅延損害金の免除が期待できる

    携帯料金等を滞納すると、延滞利息や遅延損害金がかかります。通常、通信料の未払いに対して14.5%程度の延滞利息、端末代金の未払いに対して6%程度の遅延損害金を請求されます。

    本来なら残代金に延滞利息や遅延損害金を加算して支払わなければ滞納を解消できませんが、任意整理をすると延滞利息と遅延損害金を免除してもらうことが可能です。

    ただし、基本的に免除してもらえるのは今後発生する予定の延滞利息・遅延損害金のみです。すでに発生している延滞利息・遅延損害金については、交渉次第ではありますが、免除してもらうことは難しいのが実情です。

  3. (3)裁判や差し押さえを回避できる

    携帯料金等の滞納を続けていると、やがて携帯電話会社に訴訟や支払督促などの裁判手続きをとられて、最終的に給料などの財産を差し押さえられることがあります。会社に差押通知が届くと、携帯料金等の滞納を続けていることが職場の人たちに知られてしまう上に、「借金をしているのではないか」と勘ぐられることにもなりかねません。

    消費者金融やクレジットカード会社の中には、あまり裁判を起こさない業者もありますが、携帯電話会社の多くは積極的に裁判手続きをとってくる傾向にあります

    しかし、任意整理をして和解が成立すれば、その後の支払いを怠らない限り、裁判手続きをとられることはありません。

  4. (4)完済後は再契約が可能となる

    携帯料金等の滞納が続いている間は、基本的に携帯電話・スマホを利用することはできません。別の携帯電話会社に利用を申し込んでも、断られてしまいます

    なぜなら、携帯料金等を滞納するとTCA(一般社団法人 電気通信事業者協会)という機関に不払い者情報が登録されるからです。ほとんどの携帯電話会社はTCAに加盟しており、不払い者情報を共有しています。不払い者からの利用申し込みを受け付ける携帯電話会社は基本的にありません。

    格安SIMなどを提供する通信会社の中には利用可能な業者もあるようですが、少なくとも大手携帯電話会社のサービスは利用できません。

    しかし、滞納を解消すれば、TCAから不払い者情報が削除され、その後は大手携帯電話会社のサービスも利用可能となります。したがって、任意整理により未払い分の早期完済を目指した方がよいでしょう。

    ただし、任意整理によって信用情報機関に事故が起こったことが登録される影響で、約5年の間は端末購入時に分割払いを選ぶことは難しくなります。

4、任意整理を弁護士に依頼するメリット

携帯電話会社と任意整理をするなら、弁護士に依頼することが有効です。その理由は以下のとおりです。

  1. (1)手続きを全て任せることができる

    依頼を受けた弁護士は、債務者の代理人として任意整理の手続きの全てを代行します。弁護士に依頼した後は、自分で携帯電話会社と直接やりとりする必要はありません。

    任意整理の手続きをどのように進めればよいのかが分からなくても、弁護士に任せることができるので安心できます

  2. (2)有利な条件での和解が期待できる

    携帯電話会社はなるべく早期に未払い分を回収したいと考えているので、自分で交渉しようとする利用者に対しては、厳しい和解条件を提示することが多いものです。たとえば、延滞利息や遅延損害金の免除は一切認めず、分割払いの回数も3回までしか認めない、などです。

    しかし、弁護士が介入すれば一方的に自社に有利な条件では和解できないことが携帯電話会社にも分かりますので、利用者側に有利な条件での和解成立が期待できます

  3. (3)弁護士であれば、最適な解決方法をアドバイスできる

    携帯料金等を滞納してしまった場合、必ずしも任意整理が最善の解決方法であるとは限りません。個人再生や自己破産など、他の債務整理を検討した方がよい場合もあります。弁護士であれば、状況に応じた最適な解決方法をアドバイス可能です。

    なお、自己破産をした場合、免責が許可されるとTCAの不払い者情報は削除されます。個人再生の場合の情報削除は、減額後の債務を完済した後です。

5、まとめ

携帯料金等の未払いも任意整理で解決できますが、その後の携帯電話・スマホの利用に支障をきたすことがあるので注意が必要です。

なお、携帯電話会社を手続きの対象としなければ、任意整理をしても、端末の分割購入ができなくなることを除いて携帯電話・スマホの利用に支障をきたすことはありません。したがって、先に携帯料金等の未払いを解消した上で、他の借金を任意整理するといった解決策も考えられます。

いずれにしても、弁護士に相談することで最善の解決方法が見つかるはずです。

ベリーベスト法律事務所では、債務整理に関するご相談は何度でも無料でご利用いただけます。お支払いの問題でお困りのときは、ぜひ一度、当事務所へご相談ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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