債務整理 弁護士コラム
スマホゲームでつい課金をしてしまう方はたくさんいます。今回だけ…とおそるおそる始めたはずの課金も、いつも間にか抵抗なくやっている状態に陥ってしまった方も多いのではないでしょうか。
スマホの課金は一種の中毒症状をもたらします。やめようと感じても自分の意思では上手にコントロールできないもの。そんな場合には生活を一新し、他のことに意識を向けられればいいかもしれません。
本記事では、そんなスマホゲームの課金をやめたい方に向けて
課金をやめられない心理
スマホで課金に制限をかける方法
課金をやめる方法
課金で借金がある場合の対処法
についてご紹介します。
課金のし過ぎは日常生活にも支障をきたす恐れがあります。できるだけ早めに廃課金者は課金を制限して通常の生活に戻していきましょう。
では、どうして後悔したり人間関係を悪化させてまで廃課金者は課金をやめられないのでしょうか。心理をご紹介します。
ゲームの種類にもよりますがそのゲームで強くなったり、高得点をとったり、クリアしたりと、もっとそのゲームで強くなりたい(うまくなりたい)心理が働きます。
ゲームのことばかりを考えているからもっと強くなった自分をイメージしてしまうのです。そのイメージ通りになるためには課金していくしかないと考えてしまいます。
熱中しているゲームのために欲しいアイテムやキャラクターなどがあれば何が何でも手に入れたい心理が働いてしまいます。ガチャ一回に付き500円だったとしても、際限なく回してしまうのです。
数回で欲しいアイテムが入手できればいいですが、ガチャなどは確率が操作されている可能性もありそう簡単には当たりません。
「次は必ず当たるはず」と期待しながら繰り返していくうちに課金が増えて廃課金になってしまうのです。
課金を続けた結果、一度とても強くなったりうまくなってしまうとコミュニティー内で英雄扱いされてしまいます。大会などで優勝すればまたヒーローです。
課金をたくさんすれば英雄になれるならその快感を味わうために課金を続けてしまいます。課金を続けて英雄であり続けたい心理が働いてしまうでしょう。
結果、課金地獄から足を洗えなくなってしまいます。
ゲーム課金をやめた結果、弱くなってしまうと格好悪くて恥ずかしいため、コミュニティーに顔を出しにくくなる人もいます。
「課金をやめて弱体化した姿を晒すわけにはいかない!」と感じ、結果、課金を続けてしまうのです。
廃課金者が陥りやすい心理が「ここで課金をやめたらこれまでの課金が無駄になる」というもの。パチンコ依存などにも似ています。「次こそは当たるはず」と自分に言い聞かせて出るまでガチャを回してしまうのは、「そろそろ当たるはず」とパチンコをやめられない心理に酷似しているかもしれません。
どうしても課金をやめたいと思っていてもやめられないでいる方は、課金を続けることで陥りやすい状況を理解してみましょう。将来の自分が見えて怖くなりやめられるかもしれません。すでにこの状況なら危険信号。いますぐ課金をやめた方がいいでしょう。
廃課金状態に陥ると借金してまでゲームに課金をするようになってしまいます。ゲームの課金に対するトラブルは消費者庁にも多く寄せられるほど深刻です。借金を抱えていては、日常生活が破綻しかねません。借金返済とゲームの課金のために借金を繰り返し雪だるま式に借金が増えていくことも想定できるでしょう。
ゲームで欲しいアイテムのことを考え続けていると仕事が手につかなくなります。
仕事の隙をついてはゲームをし、悪化すると仕事中でも課金をしてしまう事態になるでしょう。また、課金のしすぎで借金がある場合には、借金の返済のことばかりを考えてしまい仕事に支障をきたします。
仕事が手につかない、夜ゲームのし過ぎで寝不足になる、または、廃課金してしまった後悔で夜寝付けない、などの状態が考えられます。そうなるとまともな日常生活が送れない可能性が出てくるでしょう。生活が破綻すると食生活も乱れ、健康を害する恐れもあります。
ゲームに夢中の配偶者や恋人を欲しいと感じる方は少ないでしょう。
もしも恋人がいればゲームの時間が長くなることでいずれ振られてしまう恐れがあります。既婚者なら課金を続けて借金ができれば離婚を切り出されても不思議はありません。課金を続けることで幸せな将来は訪れない可能性が高まります。
上記で紹介した体験談のように周囲の友人から不信感を持たれて友人が減っていく恐れもあるでしょう。課金ばかりをしていると、ゲーム上の友達はできたとしても、実際に身近にいる友人と遊んだり、飲みに行くなど、ゲーム以外のお金を費やすのが億劫になってしまいがちです。
また、課金のために人付き合いを制限する可能性もあるでしょう。社会生活にも支障をきたす恐れがあります。
課金を自分の意思でやめられる自信がないなら、スマホ内の設定で課金に制限をかけておければ安心です。OSの違いで制限のかけ方は違いますので、方法をご紹介しましょう。
iOSをご利用なら「スクリーンタイム」から設定していきます。iPhoneやiPadなども同じ設定です。
この設定でゲーム中に課金をすぐにすることからは自身を守れるようになるでしょう。
再度設定を変更しない限り課金はできなくなります。
残念ながら、Androidの場合には、パスワードをかけるしか課金をやめる方法はありません。子どもなら保護者の生態認証などで課金をやめさせることに成功します。ですが、自分が課金をやめるための設定はありません。Androidで課金に制限をかける方法は下記の通りです。
これで課金時には必ずパスワードが要求されることになります。
課金時に自分でパスワードを解除すれば課金はできてしまうので効果は薄いかもしれません。しかし、一度パスワードを聞かれることで課金に慎重になれる効果は期待できるでしょう。
スマホ自体の機能で課金に制限をかける方法とは別に自分の意思で課金をやめる方向に導きたいなら、課金の有無にかかわらずゲーム自体をやめるべきです。
今現在はゲームが生活の一部のような状態に陥っているでしょう。ですからゲームから足を洗い、ゲームよりも夢中になれるものを見つけ出すことが先決です。
依存症状が出ている場合、一番に行うべきは、その行為をやめるということです。
この記事においての「その行為」とは「課金」ですが、「課金がいけないだけで、ゲーム自体は悪くない」まずはこの考えを改めなくてはなりません。
今のあなたは、課金をせずにゲームを続けることは無理でしょう。この前提に立たなければ、課金から足を洗うことはできません。ですので、まずやめるのは「ゲーム」です。
強い意志を持ってゲームをアンインストールしましょう。
ゲームを削除すると共に、ゲームのコミュニティーからも抜けましょう。
ゲームに手を出すタイミングは、「何もすることがない」という時間であることが大半です。
通勤や通学の電車やバスの中、育児中の授乳の間、取引先から取引先に行くまでの待ちの時間など、生活の中で必ず現れる「何もすることがない」という時間が、スマホで気軽にゲームでも始めるか、となってしまったわけです。
このことから、ゲームを生活から遠ざける方法としては、
か、どちらかです。
どちらにせよ、今の意識をガラリと変える必要があるでしょう。自分の生活に、ぜひ緊張感を与えてみてください。
ゲーム以外に目を向ける、と言われたとき、「じゃあこれをしよう」とすぐに次が見つかれば何も問題はありません。
大抵は見つからないものです。もし「やりたいな」と思うことがあっても、大抵はゲームより何倍も始めるにあたって面倒なのです。
そんな時は、本当に小さいことからやってみましょう。
①イメチェン系
新しい服を買いに出かける。
髪を切りに出かける。
②行動系
噂の食べ物を目指して少し遠出をしてみる。
気が乗らなかった家族や友人の誘いにのってみる。
実家に帰ってみる。
③作業系
簡単に作れる手作りのものを作ってみる(プラモデル、編み物など)。
④スポーツ系
ウォーキングをしてみる(形から入るためにウエアを揃えてみる)。
など、なんでも良いのです。
しかしその行動は、「課金をやめたい」から、「課金をやめよう」に変わる瞬間です。
では、廃課金の末に借金を抱えてしまった場合にはどうしたらいいのでしょうか。
対処法を見ていきます。
借金のお悩みは、弁護士に相談すれば「債務整理」という方法を使って解決できる可能性があります。
ゲーム課金でできた借金で、弁護士へ相談することはハードルが高いと思われるかもしれませんが、相談のタイミングが後ろ倒しになるほど借金額が大きくなり、対処法として選べる選択肢も少なくなってしまうため、早めに相談することをおすすめします。
弁護士であれば、お客さま一人一人の状況に合った債務整理方法のアドバイスや、今後の借金の返済計画も一緒に検討してくれます。
ゲーム課金でできた借金はご自身で解決するのが難しいので、ひとりで解決しようとせずに法律の専門家である弁護士に相談してみましょう。
債務整理とはその名の通り、債務(借金のこと)を整理することです。
債務整理をすれば、借金を減らせるだけではなく、弁護士に依頼した段階で取り立てを一時的に止めることが可能です。
債務整理の手法は主に3つあります。各手続きにはそれぞれメリットとデメリットがありますので、弁護士に相談しつつ、最適な債務整理方法を選びましょう。
それぞれの手続きごとの大まかなメリットとデメリットは以下の通りです。
より詳しい情報については弁護士に確認しましょう。
ゲームで得られる高揚感は、今のあなたにとってとても大切なものであるはずです。お金に代えられない、大切なものであるかもしれません。
ただ、借金まで行ってしまったら、一旦立ち止まりましょう。
あなたのゲーム上の立ち位置は、膨大な時間と多額の課金から成り立っています。ある意味「努力」によって勝ち取った「成功」なのですが、ゲーム上の強さや栄光は、リアルマネーとしては一円も入って来ることはなく、課金という出費を伴います。
人生はお金だけではありませんから、ゲーム上の成功も生きる上での大切な楽しみです。
しかしゲームをするからには、自分の可処分金額を把握し、ゲームに費やせる金額を決めた上で、生活に支障のない範囲で楽しみましょう。
ゲーム依存が疑われる場合には、依存症外来を受診しましょう。専門の病院でしっかり治療をして立ち直ることが必要です。
ゲームであっても侮ってはいけません。アルコール依存症やギャンブル依存症と同様で立派な病気で治療が必要な状態です。ゲームをしないと落ち着かない、イライラするなどの症状が認められる場合にはためらわずに専門家に相談していきましょう。
厚生労働省では依存症対策全国センターの設置を推進しています。
相談できる医療機関や全国の相談窓口はこちらを参考にしてください。
>全国の相談窓口・医療機関を探す(依存症対策全国センター)
課金をやめたいならゲーム中心の生活を改善していきましょう。
ゲーム以外のことに目を向けてゲームと同じように熱中できればゲームと同様の高揚感を得られるかもしれません。時間もお金も浪費して人間関係を悪化させる可能性のあるゲームの課金よりも時間もお金も有効に使って違うことをした方が得策です。
もしも課金が原因で借金を抱えてしまっている場合には、迷わずに弁護士に相談してください。あなたの状態に適した債務整理を提案してくれます。
今後はゲームの課金をやめて豊かな生活を手に入れていきましょう。
べリーベストでは、さまざまな借金問題を解決してきた実績があります。
ゲームによって大きな借金を抱えてしまった方、借金問題を解決したい方は、お早めにご相談ください。
ベリーベスト法律事務所は、北海道から沖縄まで展開する大規模法律事務所です。
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住民税とは、都道府県や市区町村といった自治体がさまざまな行政サービスを住民に提供するための費用に充てられる税金のことです。正式名称は「市町村民税」や「都道府県民税」など地域によって異なりますが、この2つを総称して住民税と呼びます。
会社などに勤務している方は、住民税のことをあまり意識したことはないかもしれませんが、自営業の方などは住民税の他にも国民年金保険料や国民健康保険料をはじめとして、さまざまな税金や公共料金を自分で納めなければなりません。
全ての納付額を合計するとそれなりの金額になってしまうので、支払うのが厳しい場合もあるでしょう。また、支払い忘れによって滞納してしまうこともあるはずです。
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そんなときでも、受任通知の送付後、債権者に書面が届いた時点で一時的に取り立てや返済をストップすることが可能です。ただし、受任通知の送付にはいくつかのデメリットもあるため、あらかじめ注意しておくべきことがあります。
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債務を整理すると信用情報機関に事故情報が登録され、新たな借り入れができなくなるなどのデメリットが生じます。俗にいう「ブラックリスト」に載せられた状態となります。
しかし、ブラックリストによるデメリットは生活が困難になるほど深刻なものではありません。それに、事故情報は一定期間の経過後に削除されます。いたずらにブラックリストへの掲載を恐れず、正しい知識を持って債務整理するかどうかを検討することが重要です。
今回は、債務整理でブラックリストに載るとどうなるのか、その状態はいつまで続くのかについて解説します。