債務整理 弁護士コラム

借金減額の仕組みとは? 罠やデメリット、正しい方法も解説

  • その他
  • 借金減額
  • 仕組み
更新日:2023年11月20日 公開日:2023年10月05日

借金減額の仕組みとは? 罠やデメリット、正しい方法も解説

「借金減額」という広告を目にすると「怪しい」と感じるかもしれませんが、法律に従った方法で借金を減額できる仕組みもあります。借金減額の方法にはいくつかの種類があり、それぞれ仕組みが異なります。

減額効果が高い方法ほど大きなデメリットが生じる可能性もあるため、方法の選択を誤ると「罠だった」と感じてしまうこともあるかもしれません。

本コラムでは、借金減額がどのような仕組みで可能となるのか、悪徳業者の罠ではないのか、どのようなデメリットがあるのか、正しい借金減額の方法とは何か、などについて解説します。

3つの質問に答えるだけ! 弁護士に直接相談する前に
まずは借金をいくら減らせるか無料診断
  • 匿名OK
  • 誰にもバレない
  • 最短90秒

1、借金減額の仕組みとは?

借金減額の仕組みには、大きく分けて2つの種類があります。金利の高い借金を金利の低い他社に借り換えて返済額を減らす仕組み(おまとめローン・借り換え)と、国が定めた法律等に従って元金や利息を減らすことができる仕組みの2種類です。

  1. (1)おまとめローンや借り換えで借金を減額できる仕組み

    「おまとめローン」や「借り換え」は、金利を下げることによって返済額を減らす方法です。

    現在の借入先よりも金利の低い他社から借り入れて、そのお金で現在の借金を完済することで金利を下げることができます。

    たとえば、消費者金融4社から、いずれも金利18%で合計200万円の借金があるとしましょう。この借金を金利10%の業者にまとめると、1か月(30日)で支払う利息は約1万3000円も減らせます。

    • 金利18%の場合の利息額:2万9589円
    • 金利10%の場合の利息額:1万6438円


    なお、複数の借入先からの借金を新たな1社に借り換えて一本化するローンのことを「おまとめローン」といい、現在借りている業者から他の業者へ乗り換えることを「借り換え」といいます。

  2. (2)債務整理で借金を減額できる仕組み

    債務整理は法律等にのっとって元金や利息の減免が可能な手続きであり、主に任意整理、個人再生、自己破産という3種類があります

    ① 任意整理の仕組み
    任意整理では、債権者との交渉により今後の利息をカットしてもらう手続きです。多くの場合は利息の全面的なカットが可能です。

    上記の事例で任意整理をすれば、金利を18%から0%に変更し、返済額を大幅に減額することが見込めます。

    ② 個人再生の仕組み
    個人再生は、裁判所の手続きを利用して、一定の条件のもとに借金を大幅に減額できる手続きです。今後の利息もすべてカットされます。債務額や資産状況にもよりますが、原則的に住宅ローンを除く総債務額の5分の1にまで借金を減額することが可能です。

    たとえば、総額500万円の借金を抱えていても、5分の1に相当する100万円にまで減らせる可能性があります。この場合、元金だけで400万円も減らせる可能性があるということです。

    ③ 自己破産の仕組み
    自己破産は、裁判所の手続きを利用することにより、一定の条件のもとに借金の返済義務が免除される手続きです。裁判所が借金の返済義務を免除する決定のことを「免責許可決定」といいます。

    総額500万円の借金があっても、免責許可決定が出れば返済する必要は一切なくなります。

2、借金減額シミュレーターは怪しい?

最近では、インターネット上で「借金減額シミュレーター」というツールの利用を勧めるWebサイトが増えています。

結論からいうと、借金減額シミュレーターは怪しいものではありませんが、利用する際には注意が必要です。

  1. (1)借金減額シミュレーターとは

    借金減額シミュレーターとは、借りたお金の総額や借入期間、これまでの返済状況などを入力することで、借金減額の可能性があるか、どれくらい減額できるのか、過払い金が発生している可能性はあるのか、などを簡易的に診断するものです。

    多くの場合は、提供元の法律事務所などから追って連絡があり、詳しい事情を尋ねられて、より詳細な借金減額診断が行われる仕組みになっています。

    借金減額診断によって、債務整理を行うべきかどうか、行うとすればどの債務整理手続きがよいのかを検討するという流れが一般的です。

  2. (2)借金減額診断のデメリット

    借金減額シミュレーターを使った借金減額診断には、次のようなデメリットがあるため、利用前に注意しておく必要があります。

    • シミュレーターでは、ごく大まかな可能性しか判明しない
    • 個人情報を入力する必要がある
    • 送信後に電話やメールで連絡がくる
    • 弁護士等による借金減額診断でも、正確な借金の減額幅は判明しないことがある
    • 悪質業者の診断を利用すると詐欺に遭うおそれがある


    シミュレーターを利用するだけでは、「どうすればよいのか」まではわからないことが多いものです。そのため、提供元から連絡がありますが、連絡を煩わしいと感じる方もいるでしょう。

    さらにいえば、正確な借金の減額幅を割り出し、適正な解決方法を検討するためには、借入先から取引履歴を取り寄せて、利息の再計算を行う必要があります。

    結局のところ、「診断」とはいっても確定的な情報が得られるわけでないのです。

    簡易的な診断結果を過信すると借金減額の見通しを誤り、場合によっては借金問題をかえって悪化させるおそれがあることにも注意が必要です。

  3. (3)借金減額シミュレーターの正しい使い方

    借金減額シミュレーターは、あくまでも借金減額が可能かどうか、どれくらいの減額が可能なのかについて、大まかな見通しを知るために使うことが大切です。

    そして、弁護士による法律相談への入り口として利用するのが、借金減額シミュレーターの正しい使い方です。

    債務整理の手続きを的確に行うためには、専門的な知識やノウハウが要求されるため、弁護士に依頼するのが一般的です。ただ、弁護士の事務所に連絡して法律相談を申し込むことは、ハードルが高いと感じる方もいるでしょう。そんなときに借金減額シミュレーターを使えば、次のようなメリットが得られます。

    • 簡単な事項を入力するだけなのでハードルが低い
    • 弁護士の無料相談に近いやりとりが電話やメールでできる
    • 大まかな借金減額の可能性を把握することができる

3、借金減額は本当にできるのか? 罠ではないのか?

借金減額は、状況に合った方法を選択すれば成功するはずです。しかし、各方法にはデメリットもあり、事前にデメリットを確認しておかなければ、「罠だった」と感じて後悔することにもなりかねません。

  1. (1)おまとめローンや借り換えにはデメリットがある

    おまとめローンや借り換えを利用する際には、次のデメリットに注意が必要です。

    • 審査に通るとは限らない
    • 借換先の業者の金利によっては、あまり借金が減らないこともある
    • 返済が長期化することにより利息の負担がかえって増えることがある
    • 完済した業者から再び借りると借金が膨れ上がる可能性が高い


    実際に、返済の長期化や、完済した業者からの再度の借り入れにより、結果的に借金が増えてしまうケースが少なくないので、くれぐれも注意しましょう。

  2. (2)債務整理にもメリット、デメリット両方ある

    債務整理にもメリットだけでなく、デメリットもあります。主なメリット・デメリットを表にまとめました。

    メリット デメリット
    共通
    • 借金の減免が可能
    • 受任通知の送付により督促・返済がいったん止まる(弁護士に依頼した場合)
    • 信用情報機関(クレジットカード・ローンなどの利用情報が、金融機関やクレジットカード会社などから寄せられる機関)に事故情報が登録され、一定期間は借り入れが困難となる
    • 費用がかかる
    任意整理
    • 手続きが比較的簡便
    • 財産の処分は不要
    • 整理する借入先を自由に選べる
    • 借金の減額幅は比較的小さい
    • 安定収入が必要
    • 債権者との交渉が必要
    個人再生
    • 借金の大幅な減額が可能
    • 原則として財産の処分は不要
    • マイホームを残せることもある
    • 安定収入が必要
    • 手続きが非常に複雑
    • 保証人に迷惑がかかることがある
    自己破産
    • 原則として借金は全額免除
    • 無収入でも利用可能
    • 一定の財産は処分が必要
    • 手続き中に就けない職業がある

    債務整理をするなら、個別の状況に応じて、もっともメリットが大きくデメリットが小さい手続きを選ぶことが大切です。

    最適な解決方法を選ぶためには、専門的な知識も必要となります。

4、借金減額の正しい方法は弁護士への無料相談を

自己判断で借金減額の方法を選ぶと、選択ミスにより大きなデメリットが生じたり、思うように借金が減らなかったりするなどのリスクが生じます。正しい方法を選ぶためには、弁護士の無料相談を利用して専門的なアドバイスを受けることが有効です。

解決方針が決まれば、そのまま弁護士に債務整理を依頼し、複雑な手続きを一任できます。まずは気軽に無料相談を利用してみるとよいでしょう。

弁護士との相談は、何度でも無料! 24時間365日、
全国からお問い合わせ受付中
通話無料です!
通話無料です!
通話無料・お電話のお問い合わせはこちら
0120-170-316
※営業時間外は事務局が対応し、相談予約のみとなる場合があります。

5、まとめ

借金減額の仕組みには、利息だけを減らすものもあれば、元金の減免が可能なものもあります。それぞれの方法のメリットとデメリットをはかりにかけて、ご自身が抱えるご事情に応じて最善の手続きを選ぶことが大切です。

ベリーベスト法律事務所では、経験豊富な弁護士が詳しい事情を伺い、最適な解決方法を提案いたします。借金問題に関するご相談は何度でも無料です。また、当サイトでも無料減額診断(シミュレーター)を用意していますので、お気軽にご利用ください。

この記事の監修者
萩原達也

ベリーベスト法律事務所は、北海道から沖縄まで展開する大規模法律事務所です。
債務整理、任意整理、自己破産、個人再生、過払い金請求など、借金問題についてのお悩み解決を弁護士がサポートいたします。債務整理のご相談は何度でも無料です。ぜひお気軽に お問い合わせください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています
オフィス
[実績]
・債務整理の相談件数 36万8091件
  ※集計期間:2011年2月~2022年12月末
・過払い金請求 回収実績件数 90253件
・過払い金請求 回収実績金額 1067億円以上
  ※集計期間:2011年2⽉〜2022年12⽉末
[拠点・弁護士数]
全国74拠点、約360名の弁護士が在籍
※2024年2月現在
[設立]
2010年(平成22年)12月16日

同じカテゴリのコラム(その他)

閉じる
通話無料
24時間受付
0120-170-316
※営業時間外は事務局が対応し、相談予約のみとなる場合があります。
開く
今すぐ!減額診断・相談予約
PAGE TOP