債務整理 弁護士コラム

本当にお金がない! 借りれない方がとるべき最終手段と解決策とは

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更新日:2025年09月03日 公開日:2025年09月03日

本当にお金がない! 借りれない方がとるべき最終手段と解決策とは

「本当にお金がないのにどこからも借りれない……」

多額の借金を抱えている方は、お金が必要な状況なのにどこからも借りられない状況に陥ることがあります。このままの状況が続くと家賃の支払いや生活費の支払いなどができず、今まで通りの生活を続けることが難しくなってしまいかねません。

銀行や消費者金融、親族からの借り入れができないときは、公的融資制度を利用する方法も検討できるでしょう。しかし、それも難しければ債務整理を検討する必要があります。

本コラムでは、本当にお金がないのにどこからも借りられない状況になってしまったときの解決策について、ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。弁護士による債務整理を利用すれば借金の悩みを解消できる可能性があるため、早めに相談することをおすすめします。

1、なぜ借りられないのか? 状況を把握する方法

本当にお金がないのに借りられない状況になったときは、「なぜ借りれないのか?」という理由を把握することが大切です。以下では、お金が借りられなくなる理由とそれを確認する方法を説明します。

  1. (1)借り入れができなくなるケースと理由

    本当にお金がないのに借りられない状況に陥るのには、さまざまな理由があります。代表的な理由としては以下のようなものが挙げられます。

    ① 借金できる金額の上限を超えている
    銀行などからお金を借りる場合、お金を貸す人は、お金を借りる人の職業や年収などに基づいて貸すことができるお金の上限を設定しています
    銀行などに「借金をしたい」と申し込んでもこの上限を超えていると、「この人はお金を貸しても返してもらえない」と判断されてしまい、お金を借りることができません。

    ② 借金の総額が年収の3分の1を超えている
    貸金業法という法律で、借金の総額が年収の3分の1を超えている人に対してはお金を貸してはいけないと決められています(貸金業法第13条の2第1項、第2項、)。これを「総量規制」といいます。
    これは、年収の3分の1を超える借金をしてしまうと返済が困難になることが多いため、お金を借りる人の生活を守るためのルールです。
    複数の貸金業者から借金をしているような人だと、総量規制にひっかかるためお金を借りることができません。

    ③ ブラックリストに載っている
    借金をしているのに決められた期限までに返済をしないと「この人は借金の返済期限を守らない人です」という情報が登録されてしまいます。これを一般的に「ブラックリスト」といいます。
    銀行や貸金業者はブラックリストを見ることができますので、ブラックリストに名前や情報が載せられてしまうと「この人は借りたお金を返さない人だ」と知られてしまい、借金の申し込みをしてもお金を貸してもらうことができません。

  2. (2)自分の信用情報(ブラックリスト)を確認する方法

    ブラックリストに載っているかどうかは、自分でも簡単に確認することができます。
    具体的には、ブラックリストを持っている会社に対して、ブラックリストの開示を申し込みます。ネットやスマートフォンからもブラックリストの開示申し込みは可能です。
    日本にはブラックリストを持っている会社がいくつかあり、それぞれの会社でブラックリストの中身が異なりますので、すべての会社にブラックリストの開示を求めるようにしましょう
    具体的には、以下のような会社がブラックリストを持っています。

    • CIC(株式会社シー・アイ・シー)
    • JICC(株式会社日本信用情報機構)
    • 全国銀行個人信用情報センター

2、まだ借りられる? 安全な資金調達方法とは

本当にお金がない状況になったときは、どこからお金を借りればよいのでしょうか。以下では、代表的な借り入れの選択肢と危険なヤミ金業者について説明します。

  1. (1)代表的な借り入れの選択肢

    本当にお金がない状況になったときは、誰かにお金を借りなければ生活することができません。お金を貸してくれるところとしては、主に以下のようなところがあります

    • 銀行
    • 消費者金融
    • 親族


    ただし、すでに説明したとおり、ブラックリストに載っているなどの理由でお金が借りられない状況になっている方は、銀行や消費者金融からお金を借りることは難しいでしょう。その状態に陥っている場合は、親族であっても貸してくれる方はいないかもしれません。

    借金をお願いできる親族もいなければどうにもならないこともあるため、「お金を借りる」という選択肢は諦めた方がよいでしょう。

  2. (2)生き延びるために公的融資制度も検討を

    本当にお金がないのに借りられない状況となり生活に困窮しているような場合には、公的融資制度を検討してみましょう。

    国や市区町村などでは、収入が少ない方や生活に苦しんでいる方向けに無利息や低利息の貸付や給付金などの公的融資制度を用意しています

    代表的な公的融資制度には、以下のようなものがあります。

    • 生活福祉資金貸付制度
    • 母子父子寡婦福祉資金
    • 求職者支援資金融資制度
    • 高額療養費制度


    公的融資制度を利用するには、一定の条件を満たす必要がありますので、まずはお住まいの自治体の窓口で相談してください。

  3. (3)カモにならないで! ヤミ金や闇バイトなど違法業者の見分け方

    本当にお金がないのにどこからも借りられない状況になるとヤミ金や闇バイトなどに手を出してしまう方もいますが、それは絶対にしてはいけません

    • ヤミ金:ルールを守らずに高い利息で違法にお金を貸す人(業者)
    • 闇バイト:高額な報酬をエサにして犯罪行為をさせるバイト


    ブラックリストに載っている状態でもヤミ金ならお金を貸してくれるでしょう。しかし、非常に高い利息をとられてしまいますので、生活がどんどん苦しくなってしまいます。また、闇バイトは、高額な報酬がもらえるかわりに犯罪に手を染めることになるため、警察に逮捕されてしまうリスクが非常に高いです。

    このようなヤミ金や闇バイトに手を出さないためにも、見分けるためのポイントを押さえておきましょう。

    • 「すぐにお金が手に入る」「誰でもOK!学生でも主婦でも貸付可」などの怪しい言葉に注意
    • 連絡先が携帯番号のみで会社の名前や住所、固定電話番号の記載がない
    • 「1日で10万円稼げる!」「時給1万円」など明らかに高すぎる条件
    • 連絡がSNSやLINEだけのやり取りで、直接会うことがない

3、本当にお金がないときに検討すべき法的な借金の整理方法

本当にお金がないのにどこからも借りられないときは、「お金を借りる」という選択ではなく、「借金を減らす」という債務整理を検討すべきです。

以下では、本当にお金がないときに検討すべき法的な借金の整理方法を説明します。

  1. (1)法的な手続きで借金の負担を軽くする「債務整理」

    債務整理とは、お金を借りすぎてもう返せなくなってしまった人を助けるための方法です。

    多額の借金がありどこからも借りられない状態になると「もうダメだ……」と人生を諦めてしまう人もいるかもしれません。しかし、債務整理により借金を減らすことができれば、人生をやり直すことができます。

    つまり、債務整理は、借金で困った人に対して人生をやり直すチャンスを与える方法といえるでしょう

    債務整理には、主に、以下の3つの方法があります。

    • 任意整理
    • 個人再生
    • 自己破産


    以降は、これら3つの方法について詳しく解説します。

  2. (2)「任意整理」とは? 手続きの方法とできる人

    任意整理とは、お金を借りすぎて返すのが難しくなったときに、お金を貸した人と話し合って無理のない範囲で返済していく方法です

    たとえば、現在月々5万円の返済をしているもののお金に余裕がなくて返済を続けるのが難しくなってきたという場合に、お金を貸した人にお願いして月々の返済額を減らしてもらう方法が任意整理になります。

    任意整理をすることがお金を貸した人に支払う利息をなくしてもらうこともできるため、返済する金額を少なくすることができます。

    ただし、個人再生や自己破産のように大幅な借金の減額は期待できません。主に返済計画を変更して借金を5年以内に完済可能な人が利用できる手続きです。

  3. (3)「個人再生」とは? 持ち家を手放したくない方へ

    個人再生とは、お金を借りすぎて返すのが難しくなったときに裁判所の手続きを利用することで、借金総額を大幅に減額し、原則3年(例外的に5年)の分割払いにしてもらう方法です

    つまり、借金を全部ではなく一部だけ返せばよいという制度になります。裁判所で決められた借金を返済すれば、残りの借金がなくなるため、借金返済の負担を大幅に軽減することができます。

    個人再生の大きなメリットは、財産を手放すことなく借金の整理ができるという点です。住宅ローンが残っている家でも「住宅資金特別条項」という制度を利用すれば、自宅を手放さなくて済むため、自宅を残したいという人に向いている手続きといえるでしょう。

  4. (4)「自己破産」とは? 「人生詰んだ」を回避するための手段

    自己破産とは、お金を借りすぎて返すのが難しくなったときに裁判所の手続きを利用することで、借金をゼロにしてもらう方法です

    本当にお金がなく、どこからも借りられない状況では借金の返済は困難です。裁判所に「もう借金を返せません」と申し入れ、裁判所の許可がでれば基本的にはすべての借金がゼロになります。

    ただし、借金をゼロにできるかわりに車や家などの財産は手放さなければなりません。したがって、お金が返せなくなったときの最終手段といえるでしょう。

4、ひとりで悩むのはNG! 借金問題は弁護士に相談を

借金問題はひとりで悩んでいても解決することはできません。借金問題でお悩みの方は、弁護士に相談することをおすすめします。

  1. (1)借金問題を相談できる専門家とは

    借金問題を相談できる専門家には「弁護士」と「司法書士」がいます。どちらも借金の相談にのってくれる専門家ですが、できることに違いがあります。

    司法書士は、主に少額な借金問題を取り扱う専門家ですので、140万円を超える借金については取り扱うことができません。また、書類作成のサポートはできますが本人のかわりに裁判所とのやり取りをすることができないなどの制限があります。

    他方、弁護士は、借金問題であればどのようなものでも取り扱うことができる専門家です。任意整理、個人再生、自己破産のいずれの手続きも対応可能ですので、借金問題で困ったときは弁護士に相談するとよいでしょう。

  2. (2)弁護士に相談することで打開策がわかる

    本当にお金がないのにどこからも借りられない状況になってしまった方は、弁護士に相談することで今後の打開策をみつけることができます。

    弁護士であれば具体的な状況を踏まえて、任意整理・個人再生・自己破産の中から最適な債務整理の方法を選択して、手続きを進めてくれます。結果、借金の悩みを解消してくれるでしょう。

    借金問題を解決するには専門家のアドバイスやサポートが不可欠です。まずは借金問題に詳しい弁護士に相談してみましょう。

5、まとめ

「本当にお金がないのにどこからも借りれない」という状況になってしまうと、「これからどうやって生活すればいいのだろうか……」と不安な気持ちになることでしょう。

借金問題は自分ひとりで悩んでいても解決は困難ですので、まずは弁護士に相談することをおすすめします。借金問題でお困りの方は、ベリーベスト法律事務所までお気軽にご相談ください。債務整理についての知見が豊富な弁護士があなたの再出発をサポートします。

この記事の監修者
萩原達也

ベリーベスト法律事務所は、北海道から沖縄まで展開する大規模法律事務所です。
債務整理、任意整理、自己破産、個人再生、過払い金請求など、借金問題についてのお悩み解決を弁護士がサポートいたします。債務整理のご相談は何度でも無料です。ぜひお気軽に お問い合わせください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています
オフィス
[実績]
・債務整理の相談件数 13万1237件
  ※集計期間:2010年12⽉〜2024年12⽉末
・過払い金請求 回収実績件数 90253件
・過払い金請求 回収実績金額 1067億円以上
  ※集計期間:2011年2⽉〜2022年12⽉末
[拠点・弁護士数]
全国74拠点、約410名の弁護士が在籍
※2025年4月現在
[設立]
2010年(平成22年)12月16日

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