債務整理 弁護士コラム
裁判所で自己破産が認められると、借金などの債務が免責(=返済が免除)されます。借金の支払いに苦しむ人にとって、自己破産は有力な解決策のひとつです。
その一方で、税金、国民健康保険料、養育費などは「非免責債権」に当たり、自己破産をしても免責されません。非免責債権があるケースでは、弁護士と協力しながら、少しでも状況を改善できるように取り組みましょう。
本コラムでは、自己破産における非免責債権について、ベリーベスト法律事務所 債務整理専門チームの弁護士が解説します。
「非免責債権」とは、自己破産をしたとしても返済が免除されることなく、支払義務が残る債務(債権)をいいます。まずはどのような債務が非免責債権に当たるのか、反対にどのような債務が免責されるのかを確認しておきましょう。
次に挙げる債務は非免責債権に当たるため、自己破産をしても返済免除にはなりません(破産法第253条第1項)。
非免責債権を支払わずに無視していると、破産債権者表の記載に基づいて強制執行を申し立てられる可能性があります(破産法第221条第1項)。
その際は、訴訟などを経ることなく直ちに強制執行の申し立てが認められ、預貯金や給与などを差し押さえられるおそれがあるため、要注意です。
自己破産による免責の対象となるのは、主に破産手続き開始の決定前の原因によって生じた債権のうち、非免責債権に当たらないものです。
次に挙げる債務(債権)は、裁判所による免責許可決定が確定すると免責されます。
なお、破産手続き開始の決定後の原因によって生じた債権は、一部の例外を除いて破産免責の対象外です。たとえば、破産手続き開始の決定後の期間に対応する家賃は免責されません。
破産手続きの段階では、債権者一覧表に記載された各債権につき、裁判所は非免責債権に当たるかどうかを判断しません。
非免責債権に当たるかどうかが問題となるのは、実際に債権者(金銭を貸している側)が債務者(お金を借りている側)に対して、その債権の支払いを求めたときです。
債権者が強制執行を選択する場合は、まず破産事件の記録のある裁判所の書記官に対し、破産債権者表に対する執行文の付与を申し立てます(民事執行法第26条)。
その際に書記官は、その債権が非免責債権にあたるかどうかを実質的に判断して付与を拒絶することは原則としてありません。基本的には、書記官は形式的な要件さえ満たしていれば執行文を付与してしまいます。これに対し、破産者は請求異議の訴え(同法第35条)で、「自己破産で免責許可が確定したため、この債務の支払い義務は消滅している(非免責債権には当たらない)」と主張して争うことができます。
いずれにしても、最終的には裁判所が非免責債権に該当するのかを判断することになります。
借金やクレジットカードの料金、家賃、医療費などは、自己破産によって免責されます。非免責債権の支払義務は残りますが、借金などがなくなれば収支が大幅に改善され、生活を立て直しやすくなるでしょう。
ただし自己破産には、下記のようなデメリットがあります。
一生涯ローンが組めなくなったり、原則として仕事を解雇されたりすることはないため、これらのデメリットと、借金などが免責されるメリットを比較したうえで、総合的な観点から自己破産すべきかどうか判断することが大切です。
非免責債権を支払えないときは、自己破産ではなく、別の対処法を検討する必要があります。非免責債権の種類によってとるべき対応が異なるので、お悩みの際は弁護士にご相談ください。
公租公課を滞納していると、預貯金や給与などを差し押さえられる可能性があります。
そのため、税金や国民健康保険料(税)などの公租公課が支払えないときは、速やかに支払先の窓口(税務署・自治体・年金事務所など)に相談してください。
経済的な状況によっては、猶予や免除の制度などを利用できることがあります。
損害賠償や養育費などの非免責債権が支払えないときは、支払い方法について相手方との交渉を試みましょう。手元にお金がなく、すぐに支払えない状況であることを丁寧に説明すれば、分割払いなどに応じてもらえる可能性があります。
債務に占める非免責債権の割合が多いケースでは、自己破産をしても根本的な解決を得られず、むしろ財産の処分などのデメリットが上回るかもしれません。
その際、任意整理や個人再生などの別の方法も検討してみましょう。
「任意整理」は債権者と交渉して債務を減額してもらう手続き、「個人再生」は裁判所を通じて債務を減額してもらう手続きです。
借金などの問題をどのように解決すべきかは、債務や財産、収入などの状況を総合的に考慮して判断する必要があります。自分にとって最適な方法を知りたいなら、弁護士にご相談ください。
自己破産では免責されない債務(税金や国民健康保険料など)と、借金やクレジットカード料金などの通常の債務を両方抱えているときは、早い段階で弁護士に相談することが大切です。
弁護士にご相談いただければ、各債務が非免責債権に当たるかどうかを検討し、自己破産によって免責される債務と免責されない債務を整理します。
そのうえで、自己破産・任意整理・個人再生などの選択肢から、お客さまに適した解決方法を提案し、現実的な見通しを立てることが可能です。
また、弁護士の受任通知が債権者に届けば、督促などの連絡はすべて弁護士宛てに行われるようになるため、精神的な負担を大幅に軽減することが可能です。
弁護士に相談したからといって、自己破産などのご依頼が必須となるわけではありません。あくまでもお客さまのご状況に応じて、最適と考えられる方針をご提案いたします。お気軽に弁護士の無料相談をご利用ください。
非免責債権とは、自己破産をしても免責されずに支払義務が残る債権です。税金、国民健康保険料(税)、養育費などが非免責債権に該当します。
非免責債権を支払う必要があるケースでも、自己破産の意味がなくなるわけではありません。借金やクレジットカード料金などが免責されれば、収支が改善されて生活を立て直せる可能性があります。
ベリーベスト法律事務所にご相談いただければ、債務全体の状況や財産・収入の状況などを踏まえたうえで、お客さまにとって最適な解決策をご提案いたします。非免責債権の支払いが不安で悩んでいるなら、早い段階で弁護士に相談することが大切ですので、ぜひお気軽に当事務所までご相談ください。
債務整理部マネージャー弁護士として、債務整理・借金問題及びその周辺分野に精通しています。これまで、お客さまの生活再建に向けて、数多くの案件に対応してまいりました。債務整理のご相談は、何度でも無料です。任意整理、自己破産、個人再生など、借金問題についてお悩みの方は、ぜひお気軽に ご相談ください。
借金の返済が難しくなり、「もうどうにもならない」と感じたとき、自己破産という選択肢を思い浮かべる方も少なくありません。
しかし、「自己破産で人生が終わるのではないか」「重いペナルティが残るのではないか」という不安から、弁護士への相談自体をためらってしまう方も多くいらっしゃいます。
たしかに、自己破産に一定の制限やデメリットがあるのは事実です。しかし、それらの多くは一生続くものではなく、一定期間の制限にとどまります。そして何より、自己破産は借金に苦しむ人の生活を立て直すために設けられた制度です。適切に利用すれば、生活を再スタートする大きなきっかけになることもあります。
今回は、自己破産に伴うペナルティの内容や影響期間、できるだけ影響を抑える方法、さらに自己破産以外の選択肢について、ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。
車のローンが残っている状態で自己破産を検討していると、「車を手元に残せるのか」「ローン中なら引き上げられてしまうのか」など、気になることも多いでしょう。
結論からいえば、自己破産をするとき、原則として車は処分の対象です。しかし、所有権留保の有無や査定額、生活上の必要性などによっては、例外的に車を手元に残せることもあります。
また、自己破産以外にも、任意整理や個人再生を利用することで車を処分せずに返済を進められるケースもゼロではありません。自己破産によって一度車を手放したとしても、破産手続き後に車を持つ方法もあります。
本コラムでは、車のローンと自己破産の関係を整理しながら、車を残せる条件、自己破産以外の選択肢、破産後の車の取得方法などについて、ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。
自己破産は、借金問題で生活が破綻している人を救済し、生活を立て直すために認められた制度です。借金の返済が限界になり、「自己破産しか選択肢がないのでは……」「破産したら人生が終わるのでは」と不安を抱える方は少なくありません。
実際には、自己破産を利用することで督促や取り立てが止まり、借金の返済義務が免除され、再スタートの道が開けるといったメリットが多くあります。その一方で、自己破産には財産処分や信用情報への登録、保証人への影響など知っておくべきデメリットも存在します。また、「家族に知られる」「就職できなくなる」「生活できなくなる」といった誤解も多く、相談をためらう原因になりがちです。借金問題解決のための適切な選択をするためにも、まずは正しい知識を身につけておきましょう。
今回は、自己破産のメリット・デメリット、誤解されやすいポイント、手続きの流れをベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。
