債務整理 弁護士コラム
「借金減額」という広告を目にすると「怪しい」と感じるかもしれませんが、法律に従った方法で借金を減額できる仕組みもあります。借金減額の方法にはいくつかの種類があり、それぞれ仕組みが異なります。
減額効果が高い方法ほど大きなデメリットが生じる可能性もあるため、方法の選択を誤ると「罠だった」と感じてしまうこともあるかもしれません。
本コラムでは、借金減額がどのような仕組みで可能となるのか、悪徳業者の罠ではないのか、どのようなデメリットがあるのか、正しい借金減額の方法とは何か、などについて解説します。
借金減額の仕組みには、大きく分けて2つの種類があります。金利の高い借金を金利の低い他社に借り換えて返済額を減らす仕組み(おまとめローン・借り換え)と、国が定めた法律等に従って元金や利息を減らすことができる仕組みの2種類です。
「おまとめローン」や「借り換え」は、金利を下げることによって返済額を減らす方法です。
現在の借入先よりも金利の低い他社から借り入れて、そのお金で現在の借金を完済することで金利を下げることができます。
たとえば、消費者金融4社から、いずれも金利18%で合計200万円の借金があるとしましょう。この借金を金利10%の業者にまとめると、1か月(30日)で支払う利息は約1万3000円も減らせます。
なお、複数の借入先からの借金を新たな1社に借り換えて一本化するローンのことを「おまとめローン」といい、現在借りている業者から他の業者へ乗り換えることを「借り換え」といいます。
債務整理は法律等にのっとって元金や利息の減免が可能な手続きであり、主に任意整理、個人再生、自己破産という3種類があります。
最近では、インターネット上で「借金減額シミュレーター」というツールの利用を勧めるWebサイトが増えています。
結論からいうと、借金減額シミュレーターは怪しいものではありませんが、利用する際には注意が必要です。
借金減額シミュレーターとは、借りたお金の総額や借入期間、これまでの返済状況などを入力することで、借金減額の可能性があるか、どれくらい減額できるのか、過払い金が発生している可能性はあるのか、などを簡易的に診断するものです。
多くの場合は、提供元の法律事務所などから追って連絡があり、詳しい事情を尋ねられて、より詳細な借金減額診断が行われる仕組みになっています。
借金減額診断によって、債務整理を行うべきかどうか、行うとすればどの債務整理手続きがよいのかを検討するという流れが一般的です。
借金減額シミュレーターを使った借金減額診断には、次のようなデメリットがあるため、利用前に注意しておく必要があります。
シミュレーターを利用するだけでは、「どうすればよいのか」まではわからないことが多いものです。そのため、提供元から連絡がありますが、連絡を煩わしいと感じる方もいるでしょう。
さらにいえば、正確な借金の減額幅を割り出し、適正な解決方法を検討するためには、借入先から取引履歴を取り寄せて、利息の再計算を行う必要があります。
結局のところ、「診断」とはいっても確定的な情報が得られるわけでないのです。
簡易的な診断結果を過信すると借金減額の見通しを誤り、場合によっては借金問題をかえって悪化させるおそれがあることにも注意が必要です。
借金減額シミュレーターは、あくまでも借金減額が可能かどうか、どれくらいの減額が可能なのかについて、大まかな見通しを知るために使うことが大切です。
そして、弁護士による法律相談への入り口として利用するのが、借金減額シミュレーターの正しい使い方です。
債務整理の手続きを的確に行うためには、専門的な知識やノウハウが要求されるため、弁護士に依頼するのが一般的です。ただ、弁護士の事務所に連絡して法律相談を申し込むことは、ハードルが高いと感じる方もいるでしょう。そんなときに借金減額シミュレーターを使えば、次のようなメリットが得られます。
借金減額は、状況に合った方法を選択すれば成功するはずです。しかし、各方法にはデメリットもあり、事前にデメリットを確認しておかなければ、「罠だった」と感じて後悔することにもなりかねません。
おまとめローンや借り換えを利用する際には、次のデメリットに注意が必要です。
実際に、返済の長期化や、完済した業者からの再度の借り入れにより、結果的に借金が増えてしまうケースが少なくないので、くれぐれも注意しましょう。
債務整理にもメリットだけでなく、デメリットもあります。主なメリット・デメリットを表にまとめました。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
共通 |
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任意整理 |
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個人再生 |
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自己破産 |
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債務整理をするなら、個別の状況に応じて、もっともメリットが大きくデメリットが小さい手続きを選ぶことが大切です。
最適な解決方法を選ぶためには、専門的な知識も必要となります。
自己判断で借金減額の方法を選ぶと、選択ミスにより大きなデメリットが生じたり、思うように借金が減らなかったりするなどのリスクが生じます。正しい方法を選ぶためには、弁護士の無料相談を利用して専門的なアドバイスを受けることが有効です。
解決方針が決まれば、そのまま弁護士に債務整理を依頼し、複雑な手続きを一任できます。まずは気軽に無料相談を利用してみるとよいでしょう。
借金減額の仕組みには、利息だけを減らすものもあれば、元金の減免が可能なものもあります。それぞれの方法のメリットとデメリットをはかりにかけて、ご自身が抱えるご事情に応じて最善の手続きを選ぶことが大切です。
ベリーベスト法律事務所では、経験豊富な弁護士が詳しい事情を伺い、最適な解決方法を提案いたします。借金問題に関するご相談は何度でも無料です。
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借金の支払いが遅れたり、債務整理が行われたりすると、個人信用情報機関に「異動情報」が登録されます。
異動情報が登録されると、ローンを借りられなくなったり、クレジットカードが使えなくなったり、さまざまなデメリットが生じることに注意が必要です。そのため、債務整理を行う前に、異動情報に関する注意点を理解しておきましょう。
本記事では、債務整理などによって登録される異動情報について、ベリーベスト法律事務所 債務整理専門チームの弁護士が解説します。
お金を借りた債務者本人に代わって、第三者が借金などの債務を返済するケースがあります。このような第三者弁済が行われるケースは少なくありませんが、あらゆる場合に第三者弁済が有効となるわけではありません。
また、第三者が弁済する場合であっても、民法上の「第三者弁済」には該当しないことがあります。第三者弁済に当たるケースとその他のケースの違いについて、知っておいたほうがよいでしょう。
なお、第三者弁済が有効に行われると債権者は満足しますが、弁済した第三者と債務者との間には債権・債務関係が残ることに注意が必要です。
本コラムでは、第三者弁済とは何か、第三者弁済が有効となるための要件、さらには弁済した第三者による「代位」について、ベリーベスト法律事務所 債務整理専門チームの弁護士が解説します。
「借金減額」という広告を目にすると「怪しい」と感じるかもしれませんが、法律に従った方法で借金を減額できる仕組みもあります。借金減額の方法にはいくつかの種類があり、それぞれ仕組みが異なります。
減額効果が高い方法ほど大きなデメリットが生じる可能性もあるため、方法の選択を誤ると「罠だった」と感じてしまうこともあるかもしれません。
本コラムでは、借金減額がどのような仕組みで可能となるのか、悪徳業者の罠ではないのか、どのようなデメリットがあるのか、正しい借金減額の方法とは何か、などについて解説します。