債務整理 弁護士コラム

コロナの影響で生活が苦しいと感じたら。支援してくれる制度や専門家はどこ?

2020年05月18日
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コロナの影響で生活が苦しいと感じたら。支援してくれる制度や専門家はどこ?

最近では新型コロナウィルスの影響により、「コロナで仕事がなくなった」「コロナの影響で収入が激減した」「コロナせいで生活が苦しくなった」、など生活に困窮している方が急激に増えています。

  政府は、コロナの影響で国民の生活に大きな影響が出ていることを鑑み、1人につき10万円の特別定額給付金の配布をスタートしましたが、まだ受付けが開始していない地域も多く、開始していてもマイナンバーがなく申請ができなかったり、申請方法が複雑で時間がかかるなどの問題が報道されています(令和2年5月15日時点)。

このように「コロナのせいで当面の生活さえも苦しいのに、特別定額給付金もまだ届かず、どうしたら…」とお悩みの方は多いことでしょう。  

また、コロナの影響は直接なくとも「働きたいのに働けない」「必死に働いているのに収入が増えない」「借金の返済があって生活が苦しい」など、生活が苦しい理由は人によりさまざまです。

そこで、今回は、生活苦の大きな原因となる

働けない
給料が低い
借金がある

といった場合の対処方法などについて解説していきます。
苦しい生活を1日でも早く抜け出したいという人はぜひ参考にしてみてください。

1、生活が苦しい原因を分析することが大切

「生活が苦しい」と感じる場合には、必ずその原因があるはずです。
また、生活が苦しいときの対処方もその原因によって異なります。

したがって、「生活が苦しい」と感じているときには、現在の家計状況を見直して、生活が苦しい原因を「正しく把握する」ことが何よりも大切です。

もし、必ずしも必要ではない支出が多いことで生活が苦しいという場合には、自助努力だけで生活苦が軽減できることもあるかもしれません。

たとえば、生命保険・自動車保険・学資保険・スマホ代・光熱費といった固定費は、家計を圧迫する原因になりがちです。これらの見直しをするだけでも月に数万円程度の支出を削れる場合があります。

2、「働きたいけれど働けない」という場合には「生活保護」を

病気やケガなどが原因で、「仕事はしたいけれど就ける仕事(収入を得る手段)がない」というときには、「生活保護を受ける」のが基本です。

  1. (1)生活保護の受給条件

    生活保護の受給条件は、次の4つです。

    • 世帯収入が最低生活費以下である
    • 預貯金や現金などの処分可能な財産がない
    • 援助してくれる家族や親族がいない
    • 病気などの緊急の理由で働けない(収入を得られない)


    このうち、最も基本的な条件は、「働きたいけど(十分に)働けない事情があり、月収が少ない」ということです。月収の基準は、自治体によって異なりますが、月11万円~13万円程度が目安とよくいわれます(地域ごとに確認してください)。

    ただし、たとえば、自ら望んでホームレス生活を続けているような「全く働く意思がない人」は、生活保護を受けることができません。

  2. (2)生活保護の受給をめぐってよくある誤解

    近年は、生活保護の不正受給が取り上げられることも多く、行政の対応も厳しくなっているようです。「問題になりそうな人には生活保護を支給したくない」という行政機関の本音が見え隠れしています。

    そのため、生活保護の受給については、さまざまな臆測やウワサも飛び交っています。

    たとえば、

    • 借金があったら生活保護を受けられない
    • 持ち家や自動車があったら生活保護を受けられない


    というのが、よくある誤解です。

    たしかに、受給した生活保護費で住宅ローンを支払ったり、カードローンを返済することはできません。生活保護は、「財産の形成」を補助するための制度ではないからです。

    しかし、「借金がある」というだけで、生活保護の申請を却下することは、生活保護法の趣旨に明確に反しています。

    また、持ち家がある場合、自家用車を保有している場合も同様です。たしかに、持ち家などを売却すれば当面の生活費を確保することができるという点では、生活保護受給の障害になる場合は少なくありませんが、「家や自動車を処分できない事情」があるときには、持ち家や自動車をもっていても、生活保護を受けることができます(実際に生活保護を受けている事例もあります)。

  3. (3)生活保護の受給で困ったときには「法テラス」に相談

    法テラス(日本司法支援センター)は、「法手続きに関する情報を国民に案内する」ことを主たる業務としている機関ですが、「生活に困っている人が法サービスを利用するための支援」も行っています。

    生活保護の受給相談(支援)も法テラスが力を入れている事業のひとつです。

    生活に本当に困っているのに、生活保護が受けられない(申請すらさせてもらえない)という場合には、最寄りの法テラス地方事務所に相談してみるとよいでしょう。

    >法テラス公式WEBサイト

3、「いまの仕事では収入が足りない」というときの対処方法

最近では、「ワーキングプア」という言葉がよくきかれるように、「一生懸命働いているのに生活が苦しい」と感じている人も少なくないようです。

  1. (1)副業するときには「就業規則」や「リスク」に注意!

    いまの定職での収入が足りないときには、「副業」を考える人も多いかもしれません。最近では、「社員の副業を解禁」している会社も少しずつ増えてきました。

    しかし、現状では、いまだに多くの起業が就業規則で「副業を禁止」しています(あるいは、事前の申請による許可が必要)。
    お勤めの人が副業をしようと考えるときには、必ず就業規則を確認しましょう。
    また、副業の中には「リスク(損失が発生する可能性)」を抱えるものもあります。

    特に、FXや株といった投機行為は、「儲けるつもりが逆に借金を作ってしまった」というケースもかなり多く見受けられます。これらの行為で安定収入を得ることは、決して簡単なことではありません。

    最近は、FXトレーニングアプリなども多くありますが、「ゲームとしてする投機行為」と実際にお金を用いる投機行為は明らかに別物です。

    さらに、最近では、「副収入が欲しいと考える人」を狙った、こそくな詐欺や、悪質商法も増えています。いわゆる情報商材詐欺(儲かるおいしい情報を売りますといった類いの商法)の被害に遭わないように注意しましょう。

    「本当に儲かる話」であれば、誰にも教えずに「自分だけで行う」のが本来的には最も合理的なのですから、これらの商法はまず疑ってかかることが大切です。

  2. (2)転職するまでのつなぎ収入をどう確保するか

    いまの勤務先からの収入(給料・賞与)が少ないというときには、転職を考えるのもひとつの方法です。

    しかし、すべてのケースで転職がスムーズに行くというわけでもありません。

    たとえば、よい条件の仕事に就くために、資格や特殊技能を取得しなければならないという場合もあるからです。これらのケースでは、今の仕事を退職後、資格・技能取得の期間を経なければ新しい仕事に就けないことになります。この間の生活費を工面するアテがないことが理由となって、転職に二の足を踏んでしまうこともあるでしょう。

4、生活保護・失業保険の以外の支援制度を利用する方法も

今の仕事を退職してから新しい仕事に就くまでの生活費や、資格・技能取得のための費用を工面する方法としては、生活保護・失業保険の他には、次のようなものが考えられます。

  • 生活困窮者自立支援制度
  • ハローワークの求職者支援制度
  • 教育訓練給付金


いずれの制度も相談・申し込みの窓口はハローワークです。
以下で詳しく解説します。

  1. (1)生活困窮者自立支援制度

    生活困窮者自立支援制度とは、平成27年に施行された生活困窮者自立支援法に基づく主として失業・離職している生活困窮者向けのさまざまな公的支援の総称です。

    「生活保護の手前の状況にある人向けのセーフティーネット」として理解しておけばよいと思います。

    支援の内容としては

    • 自立支援相談事業
    • 就労準備支援事業
    • 就労訓練事業
    • 一時生活支援事業
    • 住居確保給付金の支給
    • 家計相談支援事業
    • 生活困窮世帯の子どもの学習支援


    があります。

    たとえば、離職にともなって家賃を支払えなくなる可能性がある場合には、住宅確保給付金による助成を受けることができ、離職期間が長くなりすぎてすぐに働けない事情があるときには、就労準備支援事業や就労訓練事業(いわゆる中間的就労)による段階的サポートを受けることも可能です。

    制度利用の相談は、全国の社会福祉協議会や、自治体窓口(生活福祉課)などで受け付けています。

    参考:生活困窮者自立支援制度(厚生労働省WEBサイト)

  2. (2)ハローワークの求職者支援制度

    ハローワークでは、離職者(失業者)向けに職業訓練を実施しています。この間の生活費などの助成としては、月10万円(+交通費)が支給されます。

    ただし、この支援による給付を受けるためには、以下の条件を満たす必要があります。

    • ハローワークに必要な登録をしている
    • 本人の収入が8万円以下である(世帯収入が25万円以下である)
    • 選考試験(面接および筆記(国語・数学))に合格する
  3. (3)教育訓練給付金

    教育訓練給付金は、再就職を促進するために、教育訓練費用の一部を支給してくれる国(厚生労働省)の助成制度です。

    受講する教育訓練の内容・受講期間などに応じて、「一般教育訓練給付金」と「専門実践教育訓練給付金」とに分けられます。

    ①条件
    教育訓練給付金の支給を受けられるのは、次の条件を満たしている人です。

    • 退職(離職)から1年までに対象講座が開始される人(もしくは在職中の人)
    • 退職するまでの雇用保険被保険者期間が3年以上もしくは、受講開始日に雇用保険の被保険者期間が3年以上の在職者
      ※当面の間は、初めて給付を受ける人は被保険者期間「1年以上」であれば受給可能
      ※受講開始日が66歳となる誕生日の前々日までであること(66歳になると雇用保険の一般被保険者ではなくなるため)



    ②支給額

    • 一般教育訓練給付金は、入学料・受講料
      (最大1年分)の20%(10万円が上限)
    • 専門実践教育訓練給付金は費用の50%(上限年額40万円)を原則2年
      (最大3年間)


    また、専門実践教育訓練給付金の受給者が次の条件を満たす場合には、離職直前6か月間の日額手当(もしくは失業手当)の8割相当額の給付金の支給を受けることもできます(教育訓練支援給付金)。

    • 一般被保険者でなくなってから1年以内に専門実践教育訓練を開始する方
    • 専門実践教育訓練を修了する見込みがあること
    • 専門実践教育訓練の受講開始時に45歳未満であること
    • 受講する専門実践教育訓練が通信制または夜間制ではないこと
    • 受給資格確認時において離職していること。また、その後短期雇用特例被保険者または日雇労働被保険者になっていないこと
    • 会社役員、自治体の長に就任していないこと
    • 教育訓練給付金を受けたことがないこと(平成26年10月1日以前に受けたことがある場合は例外があります)
    • 専門実践教育訓練の受講開始日が令和4年3月31日以前であること

5、「借金で生活が苦しい」ときには、弁護士・司法書士に相談を

生活が苦しい原因が「借金の返済」という人も多いと思います。
毎月の収入の多くが返済に消えてしまえば、当然自由に使えるお金だけでなく、生活に回せるお金も少なくなるからです。
また、生活費が足りなくて借金をしてしまったら余計に生活が苦しくなったという人もいるかもしれません。

借金返済の負担は、「債務整理」をすることで必ず軽くすることができます。

たとえば、自己破産をすれば、法律上処分可能とされる財産の処分(生活家電などは差し押さえられません)と引き替えにすべての借金の返済が免除されます。

最も簡易な債務整理である任意整理でも「今後の利息は全額免除」という和解を債権者と交わせることが多いです。

利息がなくなるだけでも、完済までの支払総額を10万円単位で減らせる場合も少なくありません(銀行カードローン50万円を任意整理すれば、完済までに支払う25万円以上の利息が免除になります)。

債務整理は、「1社からしか借金していない」という場合や、「まだ借金を滞納しているわけではない」という場合でも利用できます。

6、債務整理を依頼する費用がなくても大丈夫?

「生活が苦しい」と感じている人にとって、弁護士や司法書士に債務整理を依頼するということは、ハードルの高いことと思うかもしれません。

しかし、債務整理はお金に困っている人を助けるための手続きなので、それにかかる費用も依頼人が負担しやすいように工夫されています。

  1. (1)債務整理の相談は無料で受けられる

    債務整理の相談は、債務整理を引き受けている弁護士・司法書士事務所であれば、ほとんどが「無料相談」を実施しています。

    したがって、相談をするための費用を心配する必要はありません。
    (念のため、相談前に費用の確認をするとよいでしょう。)
    また、相談=依頼ではないので、自分が信頼して依頼できる弁護士・司法書士を見つけるまで何人の弁護士・司法書士でも相談することが可能です。

    弁護士・司法書士は直接会って相談してみないと「誰に頼むべきか」を判断できない場合がほとんどだと思いますので、とにかく相談を受けてみることが大切です。

  2. (2)公的支援で費用を借りられる場合も

    債務整理をしたいけど、離職や低所得が原因で費用を工面できないというときには、総合支援資金(一時生活再建費)を利用できる場合があります(利用できない場合もあります)。

    具体的な対応状況については、お住まいの地域の社会福祉協議会に相談してみてください。

  3. (3)低所得者は、法テラスが費用を立て替えてくれる

    生活保護受給者や、それに近い所得水準にある世帯の場合には、法テラス(日本司法支援センター)が行っている「民事法律扶助」が、債務整理の費用を立て替えてくれます。

    生活保護世帯の場合であれば、立替費用の返還も免除されます。また、所得状況によっては、返還の猶予・免除の制度もあります。

    民事法律扶助の利用についても、それぞれの弁護士事務所で相談することが可能です。

  4. (4)債務整理の費用は、分割払いも可能

    債務整理にかかる弁護士・司法書士費用は、分割で支払うことも可能な事務所が多いです。

    債務整理を依頼すれば、金融機関への借金返済は一時的に取りやめることになります。その分を費用の積み立てにまわすことができます。

    また、債務整理の費用は、任意整理であれば、一般の人が思っているほど高くない場合も少なくありません。
    たとえば、債権者1社だけを債務整理する場合であれば、諸費用込みで5~7万円程度で済むことも珍しくありません。完済までに金融機関に支払う利息額と比べればかなり安い金額です。

7、まとめ

苦しいと感じている今の生活を抜け出すことは、簡単ではないかもしれませんが、不可能なことではありません。

しかし、何もしなければ今の状況も良くなることはありません。
一歩を踏み出すことにはリスクもありますが、それを補ってくれる支援の仕組みや専門家の力を上手に活用することが大切でしょう。

生活が苦しいと感じている方は、ぜひ一度ベリーベスト法律事務所へご相談ください。
ご相談者様の状況に合わせて、ベストな解決方法をご提案いたします。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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