債務整理 弁護士コラム
借金の返済に追われて苦しい生活が続くと「借金地獄だ……」と感じることがあるかもしれません。借金地獄に陥る原因には、ギャンブルや浪費、FXなどの投資の失敗、リボ払い、収入の減少などさまざまなことが考えられますが、借金地獄に陥ってしまうと自分の力だけで抜け出すのは困難だといえます。
借金地獄の状態を放置してしまうと、さまざまなリスクや影響が生じますので、早めに弁護士に相談することをおすすめします。
今回は、借金地獄に陥る原因と抜け出すための対処法について、ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。
借金地獄とはどのような状態のことをいうのでしょうか。以下では、借金地獄に陥っているかどうかを判断するポイントを説明します。
自転車操業とは、A社に対する返済をB社からの借金で支払い、B社に対する返済をC社からの借金で支払う、といった手段を繰り返している状態をいいます。
一見すると借金の返済ができているように思えますが、複数の業者から借り入れをすることで借金の総額が膨らみ、それに伴い利息も増えていきます。このような状況の場合、借金地獄に陥っているといえるでしょう。
借金の返済をしているにもかかわらず、全然借金が減っていかないと感じるときは、借金の金利が高い可能性があります。金利の高い消費者金融から借金をしていると、毎月の返済額に占める利息の割合が大きく、いつまでたっても元金が減らず、返済期間が長期間になってしまいます。利息の支払いばかりで元金が減っていない状況の場合、借金地獄に陥っているといえるでしょう。
貸金業法では、貸金業者に対して年収の3分の1を超える貸し付けを禁止しています。これを「総量規制」といいますが、総量規制は、借り手が自身の返済能力を超える借り入れをしないよう規制するものです。そのため、借金の総額が年収の3分の1を超えている場合は、自分の力で借金を返済することが困難な状態であり、借金地獄に陥っているといえます。
借金地獄に陥る原因にはどのようなことがあるのでしょうか。以下では、借金地獄に陥る主な原因を説明します。
ギャンブルは、負けてしまうと負けた分を取り返すためにさらにお金をつぎ込んでしまい、それを繰り返していくうちにどんどん借金が膨らんでいきます。
また、浪費癖があり、欲しいものがあるとすぐに手を出してしまう方は、自分の収入を上回る支出をすることが多く、借金地獄に陥ってしまいます。ギャンブルや浪費などの自分の欲求をうまくコントロールできない人ほど借金地獄に陥るリスクが高いといえるでしょう。
FXなどの投資により、資金の運用をしている方もいるでしょう。
自己資金の範囲内で投資をする分には問題はありませんが、FXのレバレッジや株式の信用取引など自己資金を上回る投資をしている場合、大きなリターンを得られる可能性がある反面、失敗したときのリスクも大きくなります。
このような投資に失敗してしまうと多額の負債を背負うことになってしまいます。
クレジットカードのリボ払いは、毎月の支払いを一定額に抑えることができるというメリットがありますが、リボ払いで設定している金額によっては、返済額のほとんどが利息の支払いに充てられており、残高が減りにくい支払い方法といえます。
毎月の負担が一定だからといって、クレジットカードで買い物を続けていくと、残高が増えていき借金地獄に落ちってしまいます。
家族構成の変化によって家計の支出が増加したり、リストラなどにより収入が減少したりすると、これまでの生活を維持することができず、借金に手を出してしまう方もいます。
収入よりも支出が増える生活が続くと、生活費を補塡(ほてん)するための借金額も増加してしまうため、借金地獄に陥ってしまいます。
住宅ローンや奨学金などは長期の返済を前提とする借り入れになりますので、転職や健康状態の変化などにより、当初見込んでいた経済力を維持できない状態になると、返済負担が大きくのしかかってきます。
たとえば、自宅を維持するために、借金をして住宅ローンの返済をするような状況は、いずれは破綻することが明白ですので借金地獄に陥ってしまいます。
借金地獄に陥ると以下のようなリスクや影響が生じます。
借金の返済が滞ると信用情報機関に事故情報として登録されてしまいます。これは、いわゆる「ブラックリスト」と呼ばれるもので、ブラックリストに登録されることにより、以下のような影響が生じる可能性があります。
ブラックリストへの登録は、永久に続くわけではありませんが、完済してから3~5年程度は上記のような影響が続くことになります。
借金の返済が遅れると「遅延損害金」が発生します。遅延損害金は、利息よりも高い利率が設定されていることが一般的ですので、返済が遅れれば遅れるほど、返済しなければならない金額が増加してしまいます。その結果、さらに返済が難しい状況に陥ってしまうでしょう。
借金の滞納が続くと、債権者から自宅に督促状が送られてきます。
借金の存在を家族に内緒にしていたとしても、自宅に督促状が届いてしまえば、借金をしていることが家族にバレてしまいます。
借金の滞納がさらに続くと、債権者から一括返済を求められてしまいます。これまでのような分割返済は認められず、元金・利息・遅延損害金を含めた全額を一括で返済しなければなりません。
一括返済を請求されても借金の返済ができない状態が続くと、債権者から訴訟を提起されてしまいます。借金をしたのが事実であれば、裁判で争うこともできませんので、債権者の請求どおりの判決が言い渡されることが予想されます。
判決が確定すれば、債権者により強制執行の申し立てが可能となり、給与や預貯金などの財産が差し押さえられる可能性があります。
借金が返済できない状況になると、経済的にも非常に苦しくなり、これまでのような生活を送ることができなくなります。子どもがいる場合には、学費の支払いも難しくなり希望する進路が選択できなくなることなども考えられます。
また、借金問題で余裕がなくなって夫婦げんかに発展するなどして、家庭不和により離婚という事態にもなりかねません。
借金地獄から抜け出すための方法には、以下のような方法があります。
おまとめローンとは、複数の債権者からの借り入れを1社にまとめる方法をいいます。消費者金融からの借金を低金利の金融機関のおまとめローンに一本化することで、金利負担を軽減することができますので、毎月の返済負担を減らすことが可能です。
ただし、おまとめローンを利用しても借金の総額が減るわけではありませんので、すでに返済が困難な状況に陥っている場合には根本的な解決にはならないでしょう。
クレジットカードのリボ払いは、利息(手数料)の負担ばかり増え、利用残高が減りにくい返済方法です。クレジットカードの支払いをリボ払いにしている方は、支払い方法を変更することにより、借金地獄から抜け出せる可能性があります。
ただし、すでに高額な利用残高がある状態だと、リボ払いからの切り替えも難しいため、別の方法を検討しなければなりません。
家族に借金の相談ができるなら、家族にお願いして借金の全部または一部を立て替えてもらうことも検討しましょう。
家族に借金を立て替えてもらうことができれば、利息の負担がなくなり、立て替えてもらった分の返済期間などもある程度融通が利く可能性が高いため、借金地獄から抜け出すきっかけになるでしょう。
上記の方法では、借金地獄から抜け出せない方は、弁護士に相談をして債務整理を行うことがおすすめです。債務整理とは、借金の返済負担を軽減できる方法で、主に、以下の3つの方法があります。
① 任意整理
任意整理とは、債権者との交渉により借金の返済負担の軽減を目指す方法です。債権者との間で合意が成立すれば、以下のような方法で借金の返済負担を軽減できます。
任意整理は、他の債務整理の方法に比べて借金の返済負担を軽減する効果は低いですが、債務整理の対象に含める債権者を自由に選択できるというメリットがあります。そのため、保証人に迷惑をかけたくないため、保証人がついている借入先を任意整理の対象から外したいなどといった場合には、任意整理がおすすめです。
② 自己破産
自己破産とは、裁判所から免責許可決定を出してもらうことで、借金の返済を免除してもらえる方法です。
自己破産をし、免責決定を受けられれば、借金がゼロになりますので、借金問題を根本的に解決でき、借金地獄から抜け出せます。ただし、自己破産をすると一定金額以上の財産を手放さなければなりませんので、自宅や車などを処分する必要が出てくる可能性があります。
③ 個人再生
個人再生とは、裁判所から再生計画案の認可決定を出してもらうことで、借金の総額を大幅に減額し、それを3~5年の分割で支払っていくことができる方法です。
個人再生は、自己破産のように財産を手放す必要はなく、浪費やギャンブルでつくった借金も対象になりますので、自己破産できない事情がある方にはおすすめといえます。ただし、一定額の借金を返済することを前提とした方法ですので、安定した収入がなければ利用できません。
債務整理を弁護士に相談すると以下のようなメリットがあります。
前述の通り、債務整理の方法には、任意整理、自己破産、個人再生がありますが、それぞれ特徴が異なります。そのため、どの方法を選択すべきなのかは、債務者が置かれている状況によって変わりますので、最適な方法を選択するには専門家によるアドバイスが不可欠です。
弁護士であれば、借金の総額、借金の経緯、収支状況、財産内容などを踏まえて最適な債務整理の方法を提案することができます。
弁護士に債務整理を依頼すると、弁護士から債権者へ受任通知を送付します。受任通知が債権者に届いた後は、債権者から債務者へ直接取り立てをすることが禁止されますので、業者からの督促を一時的にストップすることができます。
債権者からの督促から解放されることで、返済計画や今後の生活について考える時間などもできるでしょう。
債務整理をする際には、債権者との交渉、書類の収集・作成、裁判所への申し立てが必要になります。これらの手続きをすべて債務者自身で行わなければならないのは大きな負担といえますのが、弁護士に依頼すればほとんどの手続きを弁護士に任せることができます。
少しでも負担を軽減するためにも、債務整理は弁護士に依頼して行うのがおすすめです。
借金の返済が困難になり借金地獄だと感じたときは、すぐに弁護士にご相談ください。弁護士であれば債務整理により、借金地獄から抜け出すサポートをすることができます。
ベリーベスト法律事務所では、債務整理に関するご相談は何度でも無料で承っております。借金地獄に陥ってしまった方は、お早めにベリーベスト法律事務所にご相談ください。
ベリーベスト法律事務所は、北海道から沖縄まで展開する大規模法律事務所です。
債務整理、任意整理、自己破産、個人再生、過払い金請求など、借金問題についてのお悩み解決を弁護士がサポートいたします。債務整理のご相談は何度でも無料です。ぜひお気軽に お問い合わせください。
借金の返済に追われて苦しい生活が続くと「借金地獄だ……」と感じることがあるかもしれません。借金地獄に陥る原因には、ギャンブルや浪費、FXなどの投資の失敗、リボ払い、収入の減少などさまざまなことが考えられますが、借金地獄に陥ってしまうと自分の力だけで抜け出すのは困難だといえます。
借金地獄の状態を放置してしまうと、さまざまなリスクや影響が生じますので、早めに弁護士に相談することをおすすめします。
今回は、借金地獄に陥る原因と抜け出すための対処法について、ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。
「期限の利益って何のことだろう?」「期限の利益喪失通知書が自宅に届いたけど、どうすればよい?」借金をしている方のなかには、このような疑問をお持ちの方もいるでしょう。
期限の利益とは、「期日までにお金の返済をすればよい」という債務者と債権者(銀行や貸金業者など)の約束事を言います。いつまでに借金を返せばよいのか、返済日を事前に決めておくことにより、債務者は返済のめどを立てることができます。そして、「返済日に返す」ということは、それまでは返さなくてよいということです。
本コラムでは、「期限の利益」の押さえておくべきポイントについて、ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。
年々、投資や資産運用に関心を持つ方が増加しているようです。そのなかでも株は、資産運用としてもっともベーシックな方法といえます。
しかし、資産運用や投資にはリスクがつきものです。買った株が必ず値上がりするとは限りません。実際のところ、株で大きな損失を出した方も少なくないでしょう。
本コラムでは、なぜ株で借金を背負ってしまうことになるのか、また借金問題の対処方法などについて、ベリーベスト法律事務所 債務整理専門チームの弁護士が解説します。