債務整理 弁護士コラム

「任意整理しなければよかった」と後悔しないためのチェックポイント

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更新日:2024年07月22日 公開日:2024年07月22日

「任意整理しなければよかった」と後悔しないためのチェックポイント

任意整理は、債権者との交渉により借金返済の負担の軽減を図る方法です。債務整理のなかでも、自己破産や個人再生ではなく、任意整理を検討されている方もいるでしょう。

しかし、他の債務整理方法と同様に、任意整理にもメリットとデメリットが存在します。双方をしっかりと理解しておかなければ、「任意整理しなければよかった」と後悔する原因にもなりかねません。

本コラムでは、任意整理とはどういうものかを解説するとともに、「任意整理しなければよかった」と後悔しないために押さえておくべきポイントや弁護士の選び方などについて、ベリーベスト法律事務所 債務整理専門チームの弁護士が解説します。

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1、任意整理とは? 他の債務整理方法との違い

1章では、任意整理とはどのようなものなのか、自己破産や個人再生といった他の債務整理の方法と比較しながら説明します。

  1. (1)任意整理とは

    任意整理とは、債権者(金融機関などのお金を貸した側)との交渉を行い、合意を得ることで借金返済の負担を軽減できる債務整理のひとつです。

    債権者との交渉内容には、主に以下のものが挙げられます。


    • 将来利息のカット
    • 遅延損害金の減免
    • 月々の返済額の見直し
    • 返済期間の延長
    • 利息制限法に基づく引き直し計算


    一般的な任意整理では、将来利息のカットを行うことで借金を減額し、3~5年の期間で分割払いをしていきます
    当初の返済期間では完済が難しい、利息の支払いばかりで元本が減らないという方は、任意整理を行うことで、借金返済の負担を減らすことが可能です。

  2. (2)自己破産や個人再生との違い

    債務整理には、任意整理以外にも自己破産や個人再生という方法があります。


    ・自己破産
    自己破産とは、裁判所に申し立てをして、免責許可決定を得ることで、借金の返済義務を免除してもらうことができる債務整理方法です。

    任意整理とは異なり、裁判所を通して債務整理を行う方法ですので、すべての債権者を対象にしなければなりません。そのため、保証人がいる場合には保証人に迷惑がかかってしまいます。また、借金をゼロにすることができますが、同時に一定額以上の資産はすべて手放さなければならないなどのデメリットもあります。

    ・個人再生
    個人再生とは、裁判所に申し立てをして、再生計画案の認可を得ることで、借金総額を大幅に減額し、原則3年(最長5年)での分割払いができる債務整理方法です。

    自己破産と同様、裁判所を通じて手続きを行い、保証人がいる場合には、注意しなければなりません。また、返済を前提としているため、安定した収入があることが条件となっています。

2、「任意整理しなければよかった」と後悔することになり得る要因

「任意整理を後悔している人」などの公的な統計データ情報はありません。しかし、「任意整理しなければよかった」と後悔することになり得る要因として、考えられるケースを3つご紹介します。

  1. (1)思ったよりも借金返済の負担が減らなかった

    任意整理は、主に将来利息のカット、遅延損害金の減免、月々の返済額の見直しなどにより借金返済の負担を軽減する方法です。

    自己破産や個人再生のように、借金総額を大幅に減免する効果までは期待できません。複数の業者から借入をしていて借金総額が大きい場合には、任意整理での負担軽減効果は実感しにくいと言えるでしょう。

  2. (2)ブラックリストに登録されてしまった

    任意整理をすると、その情報は信用情報機関の事故情報として登録されてしまいます

    これは、いわゆる「ブラックリスト」と呼ばれているもので、ブラック入りすると、以下のようなデメリットが生じます。


    • クレジットカードが使えなくなる
    • ローンが組めなくなる
    • スマートフォンの機種代金を分割払いで購入できなくなる
    • 賃貸住宅の審査に通らない可能性がある


    このようなデメリットがあることを知らずに、任意整理をしてしまうと「任意整理しなければよかった」と後悔することもあるかもしれません。
    なお、ブラックリストに登録されてしまうのは、任意整理だけでなく、自己破産や個人再生の場合も同様です。

  3. (3)債権者が任意整理に応じてくれなかった

    任意整理は、債権者との交渉により行う債務整理の方法です。そのため、債権者が返済計画に合意してくれなければ、任意整理を実現することはできません。

    以下のような状況にある場合、債権者が任意整理に応じてくれない可能性もあります


    • 借入期間が1年未満の借金
    • 返済期間が5年以上(返済回数が60回以上)になる
    • 収支状況からみて返済の継続が難しい
    • 裁判や支払督促に移行している
    • 任意整理には応じない方針の会社


    債権者のうちの一部であっても、任意整理に合意してくれないところがあると、返済計画全体に影響が生じてしまい、思ったような効果を得られない可能性があります。そのようなケースにおいて、「任意整理しなければよかった」と感じるかもしれません。

3、任意整理のメリットと任意整理をした方がよいケース

ここからは、任意整理のメリットと任意整理をした方がよいケースを説明します。

  1. (1)任意整理の4つのメリット

    ① 月々の返済額を減らせる
    任意整理は、月々の返済額を減らして、原則として3~5年での分割払いにすることができます。現在の返済額では、借金の返済を続けていくことが難しいという方でも、任意整理をすることで、借金を完済することが可能になります。

    また、任意整理では、利息制限法に基づいて利息の引き直し計算を行います。その結果、払いすぎた利息があれば借金総額から控除することができますので、借金を減らすことができる可能性もあります。

    ② 将来利息をカットできる
    借金の返済を続けても、なかなか借金が減っていかないという経験をされた方も多いと思います。その理由は、借金の返済中でも利息が生じているからです。

    毎月の返済分は、まずは利息の返済に充てられて、その後元本に充当されます。そのため、利率の高い借金だと、毎月の返済のほとんどが利息の返済に充てられているということも珍しくありません。

    任意整理をすると、借金返済中に発生する利息(将来利息)をカットすることができますので、合意時の借金総額のみを返済すればよいことになります。利率の高い借金がある場合には、任意整理により負担が大幅に軽減するでしょう。

    ③ 保証人に迷惑がかからない
    任意整理の特徴のひとつに、任意整理の対象に含める借金を自由に選ぶことができるというものがあります。

    自己破産や個人再生は、すべての借金を対象にしなければならないため、保証人がいる場合には、保証人にも影響を及ぼします。しかし、任意整理では、保証人付きの借金を任意整理の対象から除外することが可能です

    ④ 家族に内緒で手続きを進められる
    借金の存在を家族に明かしていない場合、家族に知られることなく、債務整理を進めたいと考える方も多いでしょう。

    自己破産や個人再生では、家計の収支状況などの資料を裁判所に提出しなければならず、家族の協力が必要になるため、家族に知られてしまう可能性があります。しかし任意整理であれば、そのような資料の提出は必要ありません。家族に内緒で債務整理を行える可能性が高い方法が、任意整理です。
  2. (2)任意整理をした方がよいケース

    任意整理で得られるメリットを踏まえると、任意整理をした方がよいケースとしては、以下のケースが挙げられます。


    • 安定した収入があるため、毎月の返済負担が減れば、借金の完済ができる
    • 保証人に迷惑をかけずに債務整理を行いたい
    • 車や自宅を手放したくない
    • 借金の原因が浪費やギャンブルであるため、自己破産ができない
    • 家族に知られたくない
    • 債権者からの取り立てで精神的ストレスを感じる


    上記に該当する場合には、早めに弁護士に相談をして、任意整理の手続きを進めてもらうようにしましょう。

4、「任意整理しなければよかった」と後悔しないための弁護士選びのポイント

「任意整理しなければよかった」と後悔しないようにするためにも、弁護士選びのポイントを押さえてから検討しましょう。

  1. (1)債務整理の実績があるかどうか

    任意整理を依頼するときは、債務整理の実績が豊富な弁護士を選ぶのがポイントです。

    債務整理には、任意整理以外にも自己破産や個人再生といった方法があり、どのような選択をするかによって、借金の負担を軽減する効果も変わってきます。
    より効果的にアプローチするためには、債務者の状況に合った最適な債務整理方法を選択することが重要になりますが、そのためには、債務整理に関する豊富な実績と経験が不可欠です

    法律事務所のホームページ上で債務整理に関する情報が充実している、または実績を公開しているところであれば、ある程度の知見・経験があると考えてもよいでしょう。

  2. (2)任意整理のメリット・デメリットを説明してくれるかどうか

    任意整理には、メリットだけでなくデメリットも存在しています。
    メリットだけを説明されて、デメリットを知らずに任意整理を行ってしまうと「任意整理しなければよかった」と後悔してしまう可能性が大きいでしょう。

    相談の際には、任意整理のメリットとデメリットをしっかり説明してくれる弁護士かどうかが見極めポイントです

  3. (3)返済計画がしっかり立てられるかどうか

    任意整理は3~5年の期間で借金の返済を続けていく方法であるため、しっかりとした返済計画を立てることが重要です。

    返済計画は、依頼者の収支状況や資産内容を踏まえて弁護士が作成しますが、ギリギリの返済計画では途中で頓挫してしまうおそれがあります。現在の収入では返済に問題がないとしても、収入の減少や突然の支出があった場合に対応できない可能性もあるでしょう。

    将来のさまざまな可能性を考慮して、余裕のある返済計画を立ててくれる弁護士を選ぶことがおすすめです。

  4. (4)依頼をするにあたって明朗会計かどうか

    弁護士に依頼する際に、どの程度の費用がかかるのかは重大な関心事のひとつでしょう。

    弁護士からきちんと費用の説明を受けずに依頼すると、想定外の金額を請求されるなどのトラブルになるおそれもあります。そのため、相談時に任意整理にかかる費用をしっかりと説明してくれる弁護士を選ぶようにしましょう。

  5. (5)ヒアリングをしっかりしてくれるかどうか

    任意整理の返済計画を立てるために、弁護士は依頼者から収支状況や資産内容、借金総額などをヒアリングしていきます。

    相談時に威圧的な態度で接する弁護士だと、このようなヒアリングが不十分でしっかりとした返済計画を立てることができない可能性があるでしょう。実際に依頼をする際には、相談時に親身になって対応してくれる弁護士がよいと言えます。

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5、まとめ

「任意整理しなければよかった」と後悔するのは、任意整理のメリットとデメリットをしっかりと理解していないのが原因です。

任意整理には、自己破産や個人再生にないメリットがたくさんありますので、任意整理をすることで借金返済の負担を軽減できる方も多くいます。まずは弁護士に相談して、任意整理のメリット・デメリットを説明してもらい、どのような債務整理が自分に合っているのかをアドバイスしてもらうとよいでしょう。

ベリーベスト法律事務所では、任意整理をはじめとする債務整理に関するご相談は、何度でも無料で対応しています。借金問題の解決に向けて動き出す際は、ベリーベスト法律事務所までお気軽にご相談ください。知見・経験豊富な債務整理専門チームの弁護士が、親身になってサポートいたします。

この記事の監修者
萩原達也

ベリーベスト法律事務所は、北海道から沖縄まで展開する大規模法律事務所です。
債務整理、任意整理、自己破産、個人再生、過払い金請求など、借金問題についてのお悩み解決を弁護士がサポートいたします。債務整理のご相談は何度でも無料です。ぜひお気軽に お問い合わせください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています
オフィス
[実績]
・債務整理の相談件数 36万8091件
  ※集計期間:2011年2月~2022年12月末
・過払い金請求 回収実績件数 90253件
・過払い金請求 回収実績金額 1067億円以上
  ※集計期間:2011年2⽉〜2022年12⽉末
[拠点・弁護士数]
全国75拠点、約360名の弁護士が在籍
※2024年2月現在
[設立]
2010年(平成22年)12月16日

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