任意整理は複数の弁護士に相談・依頼できる？ 弁護士選びのポイント

まず1章では、任意整理について、複数の弁護士に相談することができるのかどうかを解説します。

1. （1）複数の弁護士に任意整理の相談をすることは可能

   そもそも、「法律相談を複数の弁護士にしてはいけない」というルールはありません。そのため、任意整理の法律相談を複数の弁護士にすることは可能です。
   
   たとえば、A弁護士に任意整理の相談をした後に、B弁護士に任意整理の相談をするということもまったく問題ありません。また、B弁護士に相談する際に、すでに別の弁護士に相談していることの伝達も不要です。
   
   法律事務所によっては、任意整理の相談を無料で対応しているところもあるため、複数の弁護士に相談する場合には、そのような法律事務所から選んでいくとよいでしょう。

2. （2）複数の弁護士に任意整理の相談をするメリット

   複数の弁護士に任意整理の相談をすることで、以下のような2つのメリットが得られます。

   ① より最適な債務整理の方法を知ることができる
   債務整理の方法には、任意整理以外にも自己破産や個人再生という方法があります。
   相談する弁護士によって、どの方法を利用すべきかについての考えが異なることがあるため、複数の弁護士に相談すれば、債務者の状況に応じて、より最適な債務整理の方法を知ることが可能です。
   
   ② より安く依頼できる弁護士を知ることができる
   任意整理を依頼する場合の費用は、一律ではなく、法律事務所によって異なっています。複数の弁護士に相談をすれば、依頼時の費用を比較することができ、納得のうえで任意整理をする弁護士を決めることができるでしょう。

任意整理の相談は、複数の弁護士にしても問題ありません。任意整理の依頼においては、借金ごとに複数の弁護士に頼めるのかどうかを解説します。

1. （1）複数の弁護士に依頼するのは推奨されない

   複数の弁護士に相談する場合と同様に、借金ごとに複数の弁護士に依頼することも禁止されていません。
   
   しかし、すでにひとりの弁護士に任意整理の依頼をしている場合、別の弁護士にほかの借金についての任意整理の依頼をしても、断られることが多いです。現実的には、複数の弁護士に対する依頼は難しいケースが多いでしょう。

2. （2）複数の弁護士に依頼すべきではない理由

   複数の弁護士に依頼すべきではない理由としては、以下のような2つの理由が挙げられます。

   ① 最適な返済計画の立案が困難
   任意整理は、債務総額を踏まえて返済方法を考えていくことが必要です。借金ごとに別々の弁護士に依頼すると、依頼を受けた弁護士は申告されない限り他の借金の存在を知ることができません。その結果、債務者本人の返済能力を超える返済計画が立案されるおそれがあります。
   
   ② 費用負担が大きくなる
   複数の弁護士に依頼すると、それぞれの弁護士に対する費用の支払いが生じます。ひとりの弁護士に依頼した場合に比べると、依頼者本人の費用負担は大きくなるでしょう。

任意整理を弁護士に依頼する際には、以下のような3つのポイントを踏まえて弁護士を選ぶようにしましょう。

1. （1）債務整理の実績が豊富であること

   任意整理を依頼するときは、実績豊富な弁護士を依頼するべきといえます。
   経験豊富な弁護士であれば、業者との交渉も慣れており、より有利な条件で任意整理を進められる可能性があるからです。
   
   実績については、相談時に弁護士に確認したり、法律事務所のホームページを見たりすることで把握することができます。

2. （2）相談しやすい雰囲気であること

   任意整理を依頼した後も、返済計画の立案にあたって複数回弁護士との打ち合わせが必要になってきます。高圧的な態度の弁護士だと、打ち合わせに行くのも億劫になってしまいますので、相談しやすい雰囲気の弁護士を選ぶことが大切です。

3. （3）料金が明確であること

   初めて弁護士に依頼する方は、弁護士費用がどのくらいかかるのかなど、金銭面に対する不安を感じている方が多いです。そこで、相談時に明確に任意整理の費用を提示してくれる弁護士を選ぶのが安心でしょう。

任意整理を検討するにあたって、弁護士選びで悩まれる方は少なくありません。
複数の弁護士に依頼することは推奨されないため、相談の段階から信用できる弁護士を探すことが望ましいといえるでしょう。

ベリーベスト法律事務所では、全国各地の拠点で任意整理に関する相談・依頼を受けており、豊富な実績を有しています。任意整理に関するご相談であれば、何度でも相談料無料で対応しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
借金問題解決に向けて、弁護士とともに一歩ずつ取り組んでいきましょう。