債務整理 弁護士コラム
せっかく勇気を出して債務整理をしたのに、「また支払いが苦しい状態になっているのは自分のせいだ」と自分を責めてしまっていませんか? それはあなたの努力不足ではなく、かつて選択した債務整理の方法が、現在の生活状況との間にずれが生じてしまっているからかもしれません。
債務整理は、状況に応じて見直しや方針変更を行えます。借金問題を根本的に解決するためにも、再び滞納してしまう前に適切な整理方法を検討してください。
本コラムでは、「債務整理をしても返済・生活が苦しい」という状況を抜け出す方法について、ベリーベスト法律事務所 債務整理専門チームの弁護士が解説します。
債務整理さえすれば、重すぎる借金という荷物から解放されると思われていたはずです。それなのに再び苦しくなってしまった場合、単に「借金額が多いから」ではなく、いくつもの原因が重なってしまったせいかもしれません。
本章では、債務整理後も生活が楽にならない主な原因について整理します。
借金の負担を軽減する手続きである債務整理には、大きく分けて3種類があります。それぞれ、「借金がどれぐらい減るか」や「返済の負担がどれぐらいあるか」などが大きく異なるのです。
それぞれの内容を確認してみましょう。
| 債務整理の種類 | 内容 | 返済負担 |
|---|---|---|
| 任意整理 | 指定した借金において、将来発生する「利息(手数料)」をカットする | 元本を数年かけで分割返済 |
| 個人再生 | 借金全体を原則5分の1程度に減額 | 残りの元金を数年で分割返済 |
| 自己破産 | 原則として返済義務自体が免除 | なし |
つまり、同じ「債務整理」でも、元本がどれぐらい残るのか、返済額はどれぐらいかなどによって、その後の生活への影響は大きく異なります。
今あなたが苦しいのであれば、過去に選択した債務整理の方法を改めて確認してみましょう。
返済が苦しい主な原因は、実際に返済できる金額の負担がまだ大きい手続きを選んだケースです。
たとえば「任意整理」を選択していたケースで考えてみましょう。
債務整理は「選択した借金だけ整理できる」という柔軟性があるものの、選択した借金そのものの元本は減りません。
「利息さえ増えなければ、多少がんばればなんとかなる」など、背伸びをしすぎた計画を立てて、債務整理方法を選んでしまってはいないでしょうか。
実際にはさまざまな理由でどうにもできないことがあります。このような場合は、一度決めた債務整理方法の継続にこだわるより、個人再生や自己破産への方針変更を検討した方が生活再建につながる可能性があります。
以前債務整理を行ったときは、確実に返済できる計画を立てていたとしても、人生には「まさか」が起こり得ます。その後の生活が変わってしまったことにより、返済が難しくなってしまったというケースも多々あるでしょう。
たとえば、体調悪化による休職・退職、残業減少による収入減、物価上昇による生活費増加、家族の介護や養育費負担の増加などが代表的な例です。体調や生活などの環境が変わることは珍しくありません。
事情の変化によって返済が難しくなった場合も、手続きの見直しを行うべきタイミングとなります。
前述のとおり、任意整理では対象債権者を選べます。そのため、「車のローンは払うがほかの借金は整理した」という方もおられるかもしれません。残してしまった借金の返済が重く、せっかく任意整理をしても返済の負担があまり軽くならなかったということが起こり得ます。
このようなケースでは、除外していた借金部分を含めて個人再生や自己破産をすることで返済負担を大きく減らすことができます。
債務整理のやり直しは、恥ずかしいことではありません。むしろ取り返しがつかなくなる前に早めにブレーキを踏み、別の道を選び直すことが、あなたの生活を守るために必要です。
今のあなたの状態を確認して、その後どうすべきか改めて考えてみましょう。
債務整理後の見直しを検討すべきかどうかは、「返済継続の現実性」で判断します。
特に次のような状態は危険ゾーンといえます。見直しを検討してみてはいかがでしょうか。
任意整理は、長期間コツコツと返し続けることが前提となる手続きです。したがって、生活費を削り続ける状況にあるケースや、任意整理後も親類などから借金を重ねている場合、返済計画そのものを見直すべきです。
任意整理後の返済を滞納してしまうと、以下のとおり、状況はさらに悪くなってしまいます。
もちろん、滞納したからといって直ちに解決手段がなくなってしまうわけではありません。これらは「放っておいた」場合の話です。
そうなる前に動くことで、最悪の事態は防ぐことができるでしょう。
「こうならないように債務整理をしたのに」と落ち込んでいる場合ではありません。債務整理は、一度行ったあとでも状況に応じて、より強力な解決策となる別の手続きへ変更できます。すぐに行動しましょう。
弁護士に依頼したのち、任意整理から個人再生・自己破産への移行を行う場合の一般的な流れは、以下のとおりです。
一度債務整理の手続きをして返済が続かなかったとしても、あなたの現状に応じた最適な方針に変更することで、再び生活の立て直しを目指せます。
債務整理しても苦しい状況が続くとき、状況別に検討すべき解決方法について解説します。
「現在の返済額のままだと厳しいけど、返済額が減れば返済できる」場合は、任意整理の見直しや個人再生が検討対象になります。
たとえば、「任意整理の見直し」であれば、再交渉により月の返済額を減らして返済のペースをゆっくりにしていく、などの交渉ができるでしょう。
働けなくなったなど「現状、どうしても支払いが難しい」という場合は、借金を大幅に減額できる個人再生が有効となりえます。1章(1)の表のとおり、従来よりも返済負担は大幅に軽減されるでしょう。
住宅ローンのある自宅を守りながら借金を整理したい場合は、個人再生がもっとも適した手続きです。
個人再生には「住宅ローン特則」という制度があります。つまり、一定の基準を満たせば、住宅ローンは従来どおり支払いながら、それ以外の借金のみを大幅に減額できるという制度です。ただし、住宅ローンを滞納してからでは、自宅を残したいという希望をかなえるのが難しくなります。滞納してしまう前に個人再生を検討するようにしましょう。
大幅に収入が減ってしまった場合や、病気・失業などにより返済継続が困難な場合は、自己破産の検討が必要です。
自己破産では原則として借金の返済義務が免除されるため、借金問題を根本的に解決できる手段となります。
自己破産をしても、生活に必要なお金は手元に残ります。免責許可が決定するまでは資格制限などがありますが、決定したあとは解除されるのでご安心ください。
返済不能が明らかな場合は早期に自己破産を検討しましょう。
債務整理の見直しをしたくても「弁護士費用が払えない」という理由から、弁護士への相談を敬遠してしまう方も少なくありません。
しかし、多くの事務所で分割払いなどに対応しています。今の状況を説明すれば、柔軟に対応してくれる可能性が高いでしょう。生活を立て直すためにも、まずは弁護士を頼っていただければと思います。
一度目の債務整理で苦しい思いをしたからこそ、次こそは「現在の収支に合った手続きを選び直すために一緒に寄り添ってサポートしてくれる味方」を見つけましょう。
前述のとおり、債務整理には3つも方法があります。状況に応じた判断が必要です。たとえば、債務整理の経験が少ない弁護士や「任意整理しかやらない」など特定手続きに限って対応する方針の場合は、適切な解決策が提案されない可能性があるでしょう。
債務整理後の見直しを行うための相談では、現在の返済状況・家計・債務総額・生活環境などを総合的に分析し、もっとも負担の少ない手続きを提案できる弁護士を選ぶことをおすすめします。法律事務所の看板を掲げていても、病院で内科と皮膚科は違うように、得意とする分野が異なります。過去の解決実績や対応件数、複数手続きへの対応経験などを確認すると安心です。
「今すぐ一括で弁護士費用は払えないし……」と遠慮する必要はありません。
債務整理の見直しを検討する方の多くは、すでに返済負担で生活が厳しい状態にあることでしょう。だからこそ、弁護士費用の支払い方法は、弁護士選びの重要なポイントです。
ほとんどのケースで弁護士は支払方法については事前に丁寧に教えます。疑問や不安があれば必ずすべて質問してみましょう。
費用面の不安を理由に相談を先延ばしすると、滞納や督促再開のリスクが高まります。支払方法を含めて早めに確認することが大切です。
返済が苦しい状態では、督促や支払期限への不安により冷静な判断が難しくなります。だからこそ、弁護士に相談をすることで、状況の整理を冷静に行うことができるでしょう。
また、依頼を受けた弁護士は、相手方に受任通知が送ります。そのあとは、督促などが届かなくなるため心理的負担が軽減され、その間に落ち着いて家計状況の整理など生活の立て直しを進めることができるはずです。
債務整理後の見直しを円滑に進めるためには、面談する前に情報をメモしておくことをおすすめします。
具体的には、以下の点を確認しておきましょう。
これらを教えていただければ、弁護士が現実的な手続きを検討しやすくなります。
債務整理をしたあとにまた苦しくなってしまった場合、手続きの選択や返済計画が現在の生活状況に合っていない可能性が高いといえます。
任意整理を行ったものの生活が成り立たなくなってしまったときは、弁護士にご相談ください。個人再生や自己破産への方針変更により、負担を軽くできるケースが多々あります。
重要なのは、滞納や督促再開に至る前に状況を見直すことです。債務整理は一生に一度しかできない手続きではありません。生活状況の変化に応じて見直しを行えます。無理な返済を続けて生活を圧迫するのではなく、早期に弁護士へ相談し、現実的な解決方法を選択することが生活再建への近道となるはずです。
ベリーベスト法律事務所では、債務整理のご相談は何度でも相談無料です。債務整理専門チームの弁護士が、あなたの負担を軽くできるよう、全力でサポートします。
債務整理部マネージャー弁護士として、債務整理・借金問題及びその周辺分野に精通しています。これまで、お客さまの生活再建に向けて、数多くの案件に対応してまいりました。債務整理のご相談は、何度でも無料です。任意整理、自己破産、個人再生など、借金問題についてお悩みの方は、ぜひお気軽に ご相談ください。
せっかく勇気を出して債務整理をしたのに、「また支払いが苦しい状態になっているのは自分のせいだ」と自分を責めてしまっていませんか? それはあなたの努力不足ではなく、かつて選択した債務整理の方法が、現在の生活状況との間にずれが生じてしまっているからかもしれません。
債務整理は、状況に応じて見直しや方針変更を行えます。借金問題を根本的に解決するためにも、再び滞納してしまう前に適切な整理方法を検討してください。
本コラムでは、「債務整理をしても返済・生活が苦しい」という状況を抜け出す方法について、ベリーベスト法律事務所 債務整理専門チームの弁護士が解説します。
友人や親族から「保証人になってほしい」と頼まれた際、断りづらさから安易に応じてしまう人もいます。しかし、保証契約は単なる形式的な署名ではなく、保証人に重い法的責任を負わせるものです。
特に「連帯保証」では、債権者が主債務者を飛ばして直ちに保証人へ請求できるため、負担は極めて重くなります。
今回は、保証債務の定義や仕組み、通常の保証と連帯保証の違い、保証人が直面するリスクや責任範囲などをベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。
借金の返済が滞ってしまうと、最終的に「差押え」という強制執行に発展することがあります。差押えで持っていかれる可能性があるものには、預金や給与の一部、不動産や車など、日常生活に欠かせない財産が含まれており、生活への影響は計り知れません。
しかも、借金の返済が滞った場合、信用情報に影響が出るため、クレジットカードの利用停止がなされる場合もあります。また、差押えされた場合、銀行口座が凍結されたり、勤務先に借金が知られたり、信用や人間関係にまで波及する場合があります。そのため、精神的な負担も非常に大きく、日常生活そのものが立ち行かなくなるケースも少なくありません。
もっとも、すべての財産が差押えの対象になるわけではなく、法律で「生活に最低限必要な財産」は守られています。また、事前に債務整理を行うことで差押えを防ぐことも可能です。今回は、差押えで持っていかれるもの・持っていかれないもの、差押えが生活に与える影響などをベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。
