債務整理 弁護士コラム

カードローンを債務整理するとどうなる? 気になる4つの重要ポイント

2020年11月18日
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カードローンを債務整理するとどうなる? 気になる4つの重要ポイント

カードローンは、気軽にお金を工面できる便利な方法といえます。

しかし、便利だからと無計画に借金を繰り返せば、返済に行き詰まってしまう可能性も高くなります。また、今のコロナ禍のような状況では、突然の減収・失職で予定通りの返済ができなくなってしまった、ということもあるでしょう。

そのような問題は、「債務整理」で解決することが最も安全です。そこで、今回はカードローンの債務整理を検討している人が、気になっていると思われる4つの重要ポイントについてまとめました。

1、債務整理すると、カードローンはどの程度減額されるのか?

カードローンを債務整理するときには、「債務整理によって、借金をどの程度減らせるのか」ということが、一番気になるのではないかと思います。

一般的な債務整理の方法としては、

  • 任意整理
  • 個人再生
  • 自己破産

の3つの方法がありますので、それぞれの方法で債務整理した場合の効果について、具体例に沿って確認していきます。

  1. (1)カードローンを任意整理した場合~将来利息の免除

    任意整理は、裁判所を介さずに債権者と「今後の返済条件」について話し合いをする方法です。

    裁判所を介さない分だけ、手続きも簡単で、費用も安く済ませられる点でメリットの大きい方法です。

    弁護士に任意整理を依頼したときには、債権者に対して「将来利息の免除」をお願いすることになります。

    「利息だけ?」と思う人もいるかもしれませんが、カードローンにおける利息の負担はかなりのものです。

    たとえば、50万円のカードローンを平均的な約定返済額で返済した場合に完済までに支払う利息の総額は25万円以上になる場合が一般的ですから、将来の返済総額の1/3を免除してもらえるということになります(※繰り上げ返済、追加借入れ、返済の延滞が一切なかった場合の試算です)。

  2. (2)カードローンを個人再生した場合~元本の大幅カットが可能

    毎月の収入が少なく、「利息の免除だけでは、返済できるようにならない」というケースでは、個人再生による解決が考えられます。

    個人再生は、裁判所の決定によって借金の元本免除を受けることのできる、強力な債務整理手続きです。

    たとえば、50万円のカードローンを4社抱えている(合計200万円のカードローンがある)という場合であれば、元金のうち100万円の免除を受けられる可能性があります(完済までの将来利息(このケースでは100万円程度が想定額)も当然免除となりますので、事実上の免除額は200万円近い場合が多いといえます)。

    個人再生では、免除額を差し引いた負債を原則3年の分割払いで返済していくことになります。

    したがって、上のケースであれば、100万円を3年分割で返済することになるので、毎月あたりの返済額は3万円弱ということになります。

    カードローンを4社抱えているときの毎月の返済額は、4~6万円程度といえますので、返済の負担を半分程度に圧縮することができる可能性があるといえます。

    借金の額 免除される元本額
    100万円未満 0円(元本免除なし)
    100万円~500万円未満 100万円を超える部分
    500万円~1500万円未満 元本の4/5が免除
    1500万円~3000万円 300万円を超える部分
    3000万円超~5000万円 元本の9/10が免除


    なお、個人再生における元本の免除額は、上の表に示すように、「手続き(再生計画)の対象となる負債の総額」に応じて決まるのが原則です(この免除後の弁済額を最低弁済額といいます)。

    しかし、債務者が保有する「破産手続きにおいて差押え可能な財産」の総額が上記の金額を超える場合には、差押え対象となる保有財産の総額(評価額ベース)が個人再生後の支払額となります(清算価値保障の原則)。

    特に、

    • 住宅ローンを完済したマイホーム
    • アンダーローンのマイホーム
    • 多額の退職金見込み金

    などがある場合には、思ったように借金が減額されない場合があることに注意する必要があるでしょう。

  3. (3)カードローンを自己破産した場合~返済の完全免除

    何かしらの事情で収入が全くなくなってしまった場合や、カードローンの残額が年収を大幅に上回ってしまった場合のように、分割返済すら困難になってしまったケースでは、自己破産によって解決することになります。

    自己破産をした後に、「免責」を認めてもらうことができれば、自己破産後に残った借金の返済義務は完全に免除されます。

    ただし、自己破産では、債務者が所有している財産を処分して得た金銭で債権者に対する返済(配当)を行うことが原則となります。

    下記のような財産がある場合には差し押さえの対象となる(可能性が高い)ので注意しましょう。

    • 20万円以上で売却可能な財産(自動車、バイク、華美な電化製品)
    • 支給見込額の1/8が20万円以上の退職金見込み金(1/8の部分)
    • 20万円以上の解約返戻金(生命保険・学資保険)
    • 99万円を超える現金
    • 20万円を超える預貯金(全口座の合計額)や有価証券

2、カードローンの債務整理と信用情報

カードローンを債務整理したときには、債権者との関係において、以下で解説するようなデメリットが発生します。

  1. (1)ローン契約の解約

    債務整理の対象となったカードローンは、債権者によって強制解約されます。

    カードローンが強制解約されたことにより、さらに次のようなデメリットが発生します。

    • 信用情報への登録(次に別途解説)
    • カードローン以外の他のローン契約(自動車ローンや教育ローンなど)も強制解約
    • 銀行カードローンの場合には口座の凍結および預金との相殺

    上記の点で、特に注意すべきは、ある金融機関からカードローン以外にも借り入れがある場合には、「カードローンだけを債務整理する」ということは原則としてできないということです。

    カードローン以外にも、「自動車ローン」、「教育ローン」、「住宅ローン」などを組んでいる場合や、物販ローンに強い信販会社のカードローンを債務整理する際には「他のローン契約の巻き込み」に十分注意する必要があります。

    また、銀行カードローンを債務整理する際には、その銀行に保有している口座(預金)の凍結が行われます。

    この口座凍結は、貸付残金と預金とを相殺(そうさい)するために行われるものです。

    なお、強制解約は、債務整理の手続き・交渉が始まったときではなく、金融機関が弁護士からの受任通知を受け取ったときになされるのが一般的です。

    したがって、弁護士に債務整理を依頼するとすぐにカードローンは解約となるので注意しましょう。

  2. (2)信用情報の悪化

    カードローンの強制解約があったことは、信用情報にも登録されます。
    強制解約があったことは、事故情報(いわゆるブラック情報)として取り扱われることになるので、その後の信用取引に悪い影響を与えます。

    一般的には、事故情報が登録されている間は、新たな信用取引は行えない(審査に通らない)と考えておくべきでしょう。

    事故情報の登録期間は、原則として「登録から5年」になります。

    ただし、銀行カードローンを個人再生・自己破産した場合には、10年間の登録となります。これは、銀行が加盟している信用情報機関(KSC)が官報掲載事項の登録期間を10年と定めているためです。

    任意整理の場合における強制解約以後の信用情報の取り扱いは、ケースによってまちまちといえます。

    そのため、必ずしも「強制解約から5年で信用情報に事故情報が掲載されなくなる」とは限らないことには注意しておく必要があります(債権者の配慮で、事故情報が登録されない可能性もないわけではありません)。

    なお、金融機関各社は、信用情報とは別に「ブラック顧客のリスト」を作成・管理していることが一般的のようです。

    この内部情報には保存期間のようなものはありませんので、債務整理の対象とした金融機関とは今後一切の信用取引ができなくなると考えておくべきでしょう(※預金口座の開設は信用取引ではありません)。

  3. (3)債務整理(任意整理)の対象としなかったローンやカードの取り扱い

    任意整理は、裁判所を介さない手続きであるので、必ずしもすべての借金を対象とする必要がない(債務整理の相手を限定できる)点に大きな特徴があるといえます。

    カードローンは、借金の中でも特に返済負担の大きなものといえますから、カードローンさえ債務整理できれば、自動車ローンのような他の借金は自力で完済できるというケースも多いでしょう。

    また、今後の生活のために、すべてのクレジットカードを債務整理するのではなく「1枚だけは残しておきたい」と考える人も多いと思います。

    ●保証会社の巻き込みに注意

    この点について特に注意しておくべきは、銀行カードローンを債務整理した場合の「保証会社の巻き込み」です。

    銀行カードローンのほとんどは、子会社もしくは系列の消費者金融などを保証会社としています(銀行カードローンの審査も保証会社が行っています)。

    したがって、銀行カードローンを債務整理することは、保証会社からの借金を債務整理することと同じといえます。

    ●途上与信による途中解約の可能性

    また、債務整理とは全く無関係の他のローンやクレジットカードも、「途上与信」が行われたことをきっかけに途中解約(もしくは契約更新の拒絶)といった不利益な取り扱いを受ける可能性があります。

    途上与信というのは、「契約期間の途中で顧客の信用情報をチェックすること」をいいます。

    一般的には、追加の融資を実行する場合や、利用(残)額が大きくなった場合に途上与信が行われますが、金融機関によっては、これらの事情がなくても、定期的に顧客の信用情報をチェックしているところもあります。

    したがって、任意整理の対象から除外したとしても、引き続き今まで通りクレジットカードやローン契約を維持できるとは限らないことには注意しておく必要があるでしょう。

3、債務整理以外に解決方法はあるか?

債務整理は、何かしらのデメリットが必ず生じるものといえます。

また、心理的にも「債務整理」というものによくないイメージを持ってしまうことは避けられないことといえます。

そのため、カードローンの返済が苦しくなったとしても「できれば債務整理は避けたい」と考える人の方が多いといえるでしょう。

返済の苦しくなったカードローンの対処方法としては、以下の対応が考えられますが、これらの方法のリスクは決して小さいものではありません。

  1. (1)低利の借金での借り換え

    カードローンの返済は、「利息の負担」が原因で行き詰まってしまうことが少なくありません。

    また、複数のカードローンがある場合には、「返済日が月に何回もある」ということが家計を圧迫していることも多いと思います。

    いわゆる「おまとめローン」を利用する場合のように、現状のカードローンよりも低金利の借り入れで借金をひとつにまとめることができれば、これらの負担を減らせる可能性があります。

    特に、非営利の金融機関から借り入れができる場合には、金利の負担をかなり減らすことが可能といえます。

    しかし、低金利での借り換えには、次のようなリスクがあることにも注意しておきましょう。

    • 必ずしも金利が大幅に下がるとは限らない
    • 返済期間が長くなることで「支払総額が増える」ケースが多い
    • 長期間の返済は、失業や病気などで返済できなくなるリスクを抱える
    • 必要以上の借り入れをしてしまうことがある

    おまとめローンは、仕組みとしては魅力的なものですが、必ずしも「こちらの希望通り」にローンを組めるとはかぎりません。

    特に、「金利が思ったよりも下がらなかった」というケースでは、返済期間が長くなることで金利低下のメリットが帳消しになる場合の方が多いといえます。

    また、「金利を下げたい」、「今後のために手持ち資金に余裕を持たせたい」といった理由で、借り換えに必要な金額以上の借金をしてしまえば、「最初から借金を増やしている」ことになってしまいます。

    「おまとめローンの債権者も、ビジネスで融資している」ということは忘れないようにしましょう。

    また、カードローンよりも返済期間が相当に長くなることは、その間に病気・勤務先倒産といった事情で、返済ができなくなる可能性も出てきます。

    実際に安易におまとめローンを利用し、返済に失敗してしまったことで自己破産に追い込まれたというケースも珍しくはありません。

  2. (2)自転車操業はリスクだらけ

    毎月の返済ができない状況になってしまった場合には、他の金融機関から借金をして、その場の返済に充てるという対応をする人は少なくないようです。

    しかし、このような自転車操業は、「借金を増やしている行為」といえるので、絶対にすべきではありません。

    「返済に回す分しか借りていない」としても、借入件数の増加、返済期間の長期化によって、最終的な返済総額は必ず増えています。

    また、複数のカードローンを抱えている状態では、そもそも自転車操業すらできない場合も少なくありません。貸金業者(消費者金融・信販会社)は、顧客の年収の1/3を超える融資を実施することができないからです(いわゆる「総量規制」)。

    そのため、自転車操業での対応にこだわることは、ヤミ金に手を出してしまう原因になってしまう可能性も高いといえます。

4、カードローンの債務整理は「無料」で相談可能

カードローンの返済が苦しくなったときには、1日でも早く対応することが大切です。

また、借金の額が少しでも少ないうちに対応ができれば、債務整理にかかるコストも抑えることが可能になります。

任意整理で対応できるのであれば、家族にも知られずに借金を解決できる可能性も残されているといえます。

債務整理は、弁護士などへの相談からはじまりますが、債務整理の相談の多くは「無料」で受けることができます。ベリーベスト法律事務所でも、相談料は何度でも無料です。

その後の費用の工面についても、それぞれの事情に応じて、弁護士が適宜アドバイスしてくれるので「債務整理できるお金がない」とあきらめてしまうべきではありません。

5、まとめ

カードローンは、ちょっとしたお金を急いで工面したいときにとても便利な仕組みといえます。

特に、無人契約機が普及し、銀行もカードローン商品をはじめたことで、カードローンの社会的な認知度も非常に高くなったといえます。

とはいえ、カードローンには高い金利が付されることから、返済の負担は小さくありません。

そのため、何かしらの事情で返済が行き詰まってしまったときには、自力で解決することは簡単ではない場合が多いでしょう。節約・副業などで対応できる範囲には、必ず限界があるからです。

債務整理は、最も安全に借金問題を解決できる方法です。

債務整理によって生じるデメリットは、早期に対応することで軽減することも可能なので、無料相談を活用して、できるだけ早く解決に向けて踏み出すことが大切です。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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