債務整理 弁護士コラム
ある日突然息子に借金があることが発覚したら、親としてはうろたえてしまうかと思います。ほかにも借金があるのではないか、借金を支払ってあげたほうが良いのではないか、などいろいろなことが頭に浮かんでは、消え、混乱してしまっても無理はありません。
今回は、
・息子に借金問題が発覚したときの相談先リスト一覧
・解決方法
をご紹介していきます。
ぜひ、借金問題の解決に役立ててください。
ここでは、借金問題が発覚することになったケース別に親が対処すべき方法をご紹介していきたいと思います。
ある日息子の部屋を掃除しようとしたとき、部屋に散らばっている郵便物を見たら消費者金融からの督促状でした。
このように、親が消費者金融からの郵便物で息子の借金問題を知ってしまった場合はどのように対処すればよいのでしょうか。
①事実関係を確認する
借金問題の対処でもっとも効果的な対処方法は、落ち着いて借金問題の事実関係を確認することです。借金は連鎖性が高く、最初は1社からの借金だったはずが、そのうち自転車操業に陥り、借金返済のために借金をするという多重債務にはまりやすいという特徴があります。
そのような状態にあるのかないのかを確認するためには、どこから、いくらの借金をしているのか、包み隠さずに息子に話してもらわなければいけません。
このとき、感情に任せて、怒鳴ったり、泣いたりしてしまうと、円滑に話し合いを行うことができなくなります。
どうしても落ち着いて話し合いをすることができないといった状態の場合は、親せきや友人など信頼できる第三者に間に入ってもらうのもよいでしょう。
重要なことは、借金問題の全容を知ることだからです。
②少額の場合は様子を見てみるのもあり
借金の金額が数万円とまだ自分で完済が可能な金額である場合は、様子見してもよいでしょう。
今月友人の結婚式があったとか、連休中に海外旅行に行ったなど、一時的な借金であり、自分で借金を把握し、完済に向けての計画もできている場合があるからです。
自分の許容範囲内で借金をするならば、その借金は「問題」ではありません。
③多重債務に陥っている場合は本人に直接事情を聞こう
複数の消費者金融からの請求書がある場合は、多重債務にはまっていると考えてよいでしょう。多重債務にはまっている場合、借金問題を放置することができる段階ではありません。即刻、息子本人から、借金に関して話してもらいましょう。
息子から確認すべきは以下の事項です。
息子から「消費者金融から借金をしている。消費者金融への利息の支払いだけでも大変なので、いったん返済したい。お金を貸してくれないだろうか」と相談された場合はどう対処すべきなのでしょうか?
①叱らずに冷静にじっくりと話を聞こう
息子から突然借金の申込みをされたら、親としては当然ショックかもしれません。しかし、まずは息子から借金問題についての話を落ち着いて聞きましょう。
②返済計画を練ろう
親として心配なのは、借金苦で精神的にも不自由な生活になるのではないかということではないでしょうか。
借金から解放させてあげるために、お金を渡してしまうことも考えてしまうでしょう。
借金の理由にもよりますが、特に無計画・奔放に使ってきてしまったための借金であれば、これからの人生のためにも本人にその後始末をさせるべきと言えます。
親の役割は、返済計画を共に立てること、そして返済にお金を使う代わりに外食にお金を使わずに済むよう食事のサポートをする、必要な日用品を準備してあげるなど、間接的なサポートがベストでしょう。
息子の彼女や友人から借金問題を聞かされた場合はどのように対処すべきなのでしょうか。彼女や友人が借金問題を親に話してくるということは、息子が自分では借金問題を解決することができない状況になっているとその者たちが判断したからでしょう。
借金問題は深刻な状態になっている可能性があり、即息子から詳しい事情を聞かなければいけません。
息子に借金問題が発覚したら、親として心配するのは当然のことです。ここでは息子の借金問題を相談できる借金問題の相談先リスト一覧をご紹介していきたいと思います。
まずは手軽な電話相談を活用してみるとよいでしょう。顔を見合わせない分、気軽に相談ができるからです。
①こころの健康相談統一ダイヤル
以下の番号に電話をかけると「こころの健康電話相談」等の公的な相談機関に接続してもらえます。
*参考:こころの健康相談統一ダイヤル「0570-064-556」
②よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター)
一般社団法人 社会的包摂サポートセンターが提供している「よりそいホットライン」はフリーダイヤルで相談することができる便利な相談先です。また「よりそいホットライン」ではガイダンスで専門的な対応も選択することができる上に外国語にも対応しているため、外国人の方でも安心して相談することが可能です。
*参考:よりそいホットライン「0120-279-338」
③いのちの電話(一般社団法人 日本いのちの電話連盟)
一般社団法人 日本いのちの電話連盟が提供している「いのちの電話」は10:00~22:00まで電話相談を行っているため、仕事で昼間は時間がとりにくいといった方での相談しやすい時間設定になっています。
*参考:いのちの電話「0570-783-556」
④東京自殺防止センター(特定非営利活動法人(NPO法人) 国際ビフレンダーズ東京自殺防止センター)
特定非営利活動法人(NPO法人) 国際ビフレンダーズ東京自殺防止センターが提供している「東京自殺防止センター」は電話だけではなく手紙や面談での相談も受付けています。
*参考:東京自殺防止センター「03-5286-9090」
LINEやチャットといったSNSからでも相談することができます。
①LINE相談「生きづらびっと」
@yorisoi-chat(生きづらびっと)でID検索すると、LINE相談「生きづらびっと」を利用することができます。
②Twitter相談「よりそいチャット」
「よりそいチャット」ではTwitterで相談することができます。
*参考:よりそいチャット
③特定非営利活動法人 東京メンタルヘルス・スクエア
特定非営利活動法人 東京メンタルヘルス・スクエアではLINE、Twitter、Facebookといった主要SNSだけではなく、通話アプリ(LINE、Skype等)を利用した電話相談にも対応しています。
④一般社団法人 日本いのちの電話連盟
一般社団法人 日本いのちの電話連盟では電話相談以外にも、メールやチャットによる相談を実施しています。
*参考:日本いのちの電話連盟
以下では対面での相談も受付けています。
①日本司法支援センター(法テラス)
法テラスでは多重債務問題などの法的トラブルの解決に役立つ法制度や、相談窓口を紹介してくれます。
ⅰ 電話番号
0570-078374
03-6745-5600(IP電話・PHS)
ⅱ 受付時間
平日9:00~21:00
土曜日9:00~17:00
②日本弁護士連合会
日本弁護士連合会では対面でも法律相談を実施しています。まずは電話やインターネットから相談の予約を取りましょう。
ⅰ 電話予約「ひまわりお悩み110番」
0570-783-110
ⅱ インターネット予約
インターネットで予約する場合は下記のURLから予約すると便利です。
*参考:ひまわり相談ネット
③日本司法書士会連合会
日本司法書士会連合会では司法書士による相談窓口「司法書士総合相談センター」を全国各地に設置しています。詳しくは下記のURLからご確認ください。
*参考:司法書士総合相談センター
③日本貸金業協会
日本貸金業協会は貸金業法に基づき設立された、貸金業界の自主規制機関です。日本貸金業協会でも借金問題に関する相談を受付けています。
*参考:日本貸金業協会HP「貸金業相談・紛争解決センターについて」
④全国銀行協会
全国銀行協会では銀行に関するさまざまなご相談を「全国銀行協会相談室」で受付けています。
*参考:全国銀行協会HP「全国銀行協会相談室」
親は、法的に子どもの借金を支払う義務はありません。
ただし親が連帯保証人などになっている場合は「親として」ではなく、「連帯保証人」という地位にあるため、借金の支払い義務が生じます。
息子が借金をしているのに、肩代わりをしない親。これは、世間的にどう考えられるのでしょうか?
息子が借金に苦しんでいたり、または他人に迷惑をかけている場合では、特に気になるところでしょう。
借金を肩代わりしてあげることは、解決へのもっとも早い近道に見えます。そのため、肩代わりという方法が親が採るべき手段かのように見えてしまうかもしれません。
もちろん、上記のような場合には、見て見ぬ振り、成人した子どものしたことなど無関係、という対応は、道義的に攻撃されかねない状況と言えます。
そこで、ベストなのは、間接的なサポートです。
肩代わりして支払うという直接的なサポートではなく、あくまでも間接的であるべきです。共に考え、共に悩むことで心の支えになり、自立を促していくことです。お金は生きていくためには必ず必要なものです。使い方、付き合い方を教える最後のチャンスと思い、しっかりと見守りましょう。
即効性もないかもしれませんが、これが一番の対応なのではないかと考えます。
借金問題は弁護士に相談することで解決可能な問題です。息子が返済のめどが立たず、金融機関から督促状などが来ているといった場合は、専門家である弁護士に相談するのがベストな判断です。
借金問題の専門家であれば、息子にとって最良の借金問題の解決方法を弁護士が提案してくれるからです。
また、親の言うことは聞かないといったケースでも、第三者である弁護士が入ることで、息子もスムーズに借金問題に関して話し合いを行い、問題解決に取り組むことが期待できます。
ぜひ、息子さんに弁護士への相談を勧めてみてください。
今回は息子に借金問題が発覚したときの、相談先リスト一覧と解決方法をご紹介してきました。
親子間であれば、どうしても冷静さを欠いてしまい、つい感情的になってしまうのは当然のことです。
まずは一人で悩まずに、借金問題のプロである弁護士に相談しましょう。借金問題は解決できる問題なのです。
ベリーベスト法律事務所は、北海道から沖縄まで展開する大規模法律事務所です。
債務整理、任意整理、自己破産、個人再生、過払い金請求など、借金問題についてのお悩み解決を弁護士がサポートいたします。債務整理のご相談は何度でも無料です。ぜひお気軽に お問い合わせください。
『旦那や家族には言っていないけど、実は私、借金を抱えてます…』
実は、主婦で借金を抱えている人は多く、それを言えずに悩んでいる方もたくさんいるのが現状です。もしかしたらこの記事をご覧のあなたも、そういった悩みをお持ちなのかもしれません。
一人で悩むことなく、主婦で借金をしている人は意外と多いということを知っていただいて、ぜひご自身の借金返済について前向きに考えていってください。この記事があなたにとって、ご参考になれば幸いです。
これから債務整理をしようと考えている方の中には、債務整理後にキャッシングできるのか、債務整理中にお金が足りなくなったときキャッシングを利用することは認められるのかと、お悩みの方もいるのではないでしょうか。
結論から言うと、債務整理をしたことで、キャッシングなどを法律で禁止されるわけではありません。
しかし、債務整理をすると信用情報に事故情報が登録される(ブラックリスト入りする)ので、ほとんどの金融機関は、融資に応じてくれなくなります。
親子であっても、他人の借金を返済する義務は原則としてありません。肩代わりするかどうかは、基本的に子ども自身の判断で自由に決められます。
しかし親の借金でも子どもに返済義務が生じることがあり、借金を放置すると子どもが差し押さえを受けることにもなりかねません。
本コラムでは、親の借金が降りかかってきた場合に、子どもはどのように対処すればよいのかについて、ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。