債務整理 弁護士コラム
借金返済が厳しいという方もいらっしゃるでしょう。最初は順調に返せると思っていても利息の負担が重く、なかなか借金が減らないということになりがちです。返済が苦しくなるとさらに借り入れを重ねて、返済できないほど借金が膨らんでしまったという方も少なくありません。
「どうすれば効率よく借金を返済していけるのか」「借金を減らす方法はないのか」と悩んでいる方も多いものです。そんなときはどうすればいいのでしょうか。
本コラムでは、借金返済ができなかった場合どうなるかを解説し、借金返済のコツや債務整理について解説します。
借金返済ができないまま放置すると、以下の流れで最終的には財産を差し押さえられ、生活に支障をきたすおそれがあります。
借金を滞納すると、返済期限の翌日から遅延損害金が発生し、返済額が増えてしまいます。遅延損害金の利率は通常の利息よりも高く、消費者金融では上限の年20%に設定されていることがほとんどです。また、返済のために借り入れをすると利息が利息を呼ぶようにして、借金がどんどん増えることになりがちです。
返済期限までに借金を支払わなければ、債権者から電話や文書で督促されます。最初はソフトな対応ですが、無視すると連日のように電話がかかってくることもあります。返済するまで督促が繰り返され、次第に、指定の期日までに支払わなければ法的措置をとるといった厳しい内容に変わってくるので、精神的にも重い負担となることでしょう。
滞納が2~3か月ほど続くと、信用情報機関に事故情報が登録されてしまいます。俗にいう「ブラックリスト」に掲載された状態となり、その後は新たな借金やクレジットカードの利用などが難しくなるのです。こうなると、生活費や返済資金の調達がさらに難しくなってしまうでしょう。
債権者からの督促を無視していると、実際に法的措置をとられることになります。まずは支払督促や民事訴訟といった裁判を起こされます。裁判を放置すると債務が公的に確定するため強制執行を申し立てられ、給料や預金口座などを差し押さえられてしまうのです。
借金返済にはコツがあります。返済できない状況に追い込まれる前に以下の5つのポイントに注意して、効率よく返済していくことが大切です。
まずは、いくら返済しなければならないのかを正確に把握しなければなりません。その際、元本だけでなく利息も確認することが重要です。たとえば、消費者金融から50万円を金利18%で借りて46回払いを指定された場合、利息も含めた返済額は69万5756円となります。
正確な返済額は借入先の業者から送られてくる返済表や、ホームページ上の「マイページ」「会員ページ」などで確認できます。複数社から借りている場合は、全社について確認しておきましょう。
計算の結果、返済が厳しいと感じる場合には家計を見直すことも必要となります。家計表を作成し、収支を確認してみましょう。ほとんどの場合、減らせる支出があることに気付くはずです。収支を改善するためには浪費を控えるとともに、家賃や保険料、各種の月額料金(サブスクなど)といった固定費を見直すことが効果的です。少しでも返済に回せるお金を増やすように工夫しましょう。
次に、自主的な返済計画を立てます。貸金業者から示される返済計画では、毎月の約定返済額が「最低返済額」に指定されていることが多いものです。そのままにしておくと支払う金額の大部分が利息の返済に充てられてしまい、元本がなかなか減りません。しかし、最低返済額を超える金額を支払っていけば、早く元本を減らすことができます。生活に無理のない範囲内で、できる限り多くの金額を返済していく計画を立てましょう。
借金の元本を減らすためには、利息の負担を軽減させることが重要です。そのためには、現在の借入先よりも金利が低い貸金業者で借り換えたり、おまとめローンを利用することも考えてみましょう。ただし、返済が長期化することによって利息の負担がかえって重くなったり、完済した借入先から再度借りたりして借金が膨らんでしまう可能性があることに注意が必要です。
返済計画を立てたら地道に返済していくことになりますが、計画どおりの返済に加えて繰り上げ返済をすると、その分だけ元本を減らせます。金利が高い借入先を優先して繰り上げ返済をすると、さらに効果的です。なかなか繰り上げ返済をするだけの余裕はないかもしれませんが、可能であれば繰り上げ返済に努めた方が、借金返済は早く進みます。
借金返済がきつくなったとき、誤った対処法をとってしまう方も多いものです。以下の行為をすると解決が難しくなってしまう可能性が高いため、控えるようにしましょう。
返済のために他社から借り入れをすると、そちらでも金利がかかるので返済額が増えてしまいます。「借金して返済すればよい」という、その場しのぎの考え方自体も借金を増やしてしまう大きな原因となります。他社から借り入れをしないと返済できない状態になれば、自力での返済は難しいと考えた方がよいでしょう。
闇金から借金をすると法外な利息を要求されるため、多額のお金を失ってしまう可能性があります。要求どおりに支払えなければ厳しい取り立てを受けるだけでなく、家族や親戚、職場なども悪質な嫌がらせを受けることが多いので、社会的信用を失いかねないことにも注意が必要です。闇金には絶対に手を出してはいけません。
クレジットカードの現金化とは、クレジットカードのショッピング枠を利用して商品券など換金価値の高いものを購入し、買い取り業者に売却して現金を手に入れる行為のことです。専門の現金化業者を利用すると高利の手数料を徴収されるため、カード代金の返済が苦しくなります。また、現金化をしていると自己破産や個人再生の手続きに支障をきたす可能性があることにも注意が必要です。そもそも、現金化はカード会社の規約に違反する行為なので、やめておきましょう。
滞納を放置しても、何も解決しません。遅延損害金などで返済額が増えていき、最終的には財産を差し押さえられるおそれがあります。その間は精神的にも大きな負担がかかるはずです。家族にも生活面・精神面で大きな負担をかけることになるでしょう。自力で滞納を解消できない場合には、借金を減らす制度の利用を検討すべきです。
返済計画を立てたものの返済がきつくなった、そもそも返済が難しい、といった場合に借金を減らせる手段として債務整理があります。
債務整理には任意整理・個人再生・自己破産という3種類の手続きがあります。ほとんどの貸金業者は滞納を放置する債務者には厳しい督促を行いますが、債務整理には協力します。正しく手続きを行うことで裁判や差し押さえを回避し、借金問題を解決することが可能です。
3種類の債務整理は、それぞれ特徴が異なります。
借金返済がきつくなると常に借金におびえるようになり、精神的にも苦しい生活となってしまうでしょう。本記事でご紹介した借金返済のコツを実践しても返済が難しい場合には、弁護士に相談して債務整理のアドバイスを受けることをおすすめします。
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『旦那や家族には言っていないけど、実は私、借金を抱えてます…』
実は、主婦で借金を抱えている人は多く、それを言えずに悩んでいる方もたくさんいるのが現状です。もしかしたらこの記事をご覧のあなたも、そういった悩みをお持ちなのかもしれません。
一人で悩むことなく、主婦で借金をしている人は意外と多いということを知っていただいて、ぜひご自身の借金返済について前向きに考えていってください。この記事があなたにとって、ご参考になれば幸いです。
これから債務整理をしようと考えている方の中には、債務整理後にキャッシングできるのか、債務整理中にお金が足りなくなったときキャッシングを利用することは認められるのかと、お悩みの方もいるのではないでしょうか。
結論から言うと、債務整理をしたことで、キャッシングなどを法律で禁止されるわけではありません。
しかし、債務整理をすると信用情報に事故情報が登録される(ブラックリスト入りする)ので、ほとんどの金融機関は、融資に応じてくれなくなります。
親子であっても、他人の借金を返済する義務は原則としてありません。肩代わりするかどうかは、基本的に子ども自身の判断で自由に決められます。
しかし親の借金でも子どもに返済義務が生じることがあり、借金を放置すると子どもが差し押さえを受けることにもなりかねません。
本コラムでは、親の借金が降りかかってきた場合に、子どもはどのように対処すればよいのかについて、ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。