債務整理 弁護士コラム

過払い金は10年たつと請求できないって本当? 時効や請求できるケース

2019年10月16日
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過払い金は10年たつと請求できないって本当? 時効や請求できるケース

過去に借金をしていて過払い金について知ったのならば、少しでもいいので過払い金を回収したいとお考えではないでしょうか。

過払い金は、あなたが思っているより高額の可能性があります。子どもの養育費やローンがあるのなら、まとまった金額を受け取れると助かりますよね。

ただし、過払い金は最後の取引から10年がたってしまうと請求できません。

そこで今回は、
・最後の取引から10年たつと過払い金請求できない理由
・10年たっても過払い金請求できるケース
・完済した借金が10年を迎えそうな場合の対策
などについて解説していきます。

1、過払い金は10年たつと請求できない理由は『時効』

借金完済して10年たつと、時効を迎えてしまい、過払い金を返還するよう請求できなくなります。

過払い金は不当利得(※1)返還請求権であり、債権(※2)です。

  1. (※1)不当利得……正当な理由はないのに、他人の財産から利益を受けて損失させること
  2. (※2)債権……お金を請求できる権利

債権は民法により、10年たつと請求できません(民法第167条)。
したがって、借金完済して10年を迎えてしまうと過払い金請求できなくなります。

過払い金について詳しく知りたい人は、こちらの記事もチェックしてみてください。
(関連記事:過払い金とは何ですか? 仕組み・対象者・メリット・時効・期間ガイド

2、過払い金の時効について知っておくべきこと

時効のスタートや調べる方法など、過払い金についてのことをまとめました。

  1. (1)起算点(時効期間のスタート)は最後の取引日

    過払い金の時効の起算点は、最後に取引(返済など)をした日です。

    たとえば、2008年12月1日に貸金業者への借金返済が終わったとします。
    この場合は2018年12月2日になった時点で10年たったことが確定して、時効を迎えるため過払い金請求できません。
    実際に平成21年1月22日の最高裁の判決でも、特別な事情がないのなら完済し終わった日から時効は進行すると判決が下されています。

    過払い金請求をしたいなら、"いつ最後に取引した(完済した)″かが重要です。

  2. (2)現在も返済中なら10年以上前の借金を取り返せる

    現在も10年以上前の借金を返済している最中なら過払い金請求はできます。

    前述の通り、過払い金の時効は最後の取引をしてから10年です。現在まだ返済中なら、時効を迎えるのは完済してから10年後ですから過払い金を返還してもらえます。

  3. (3)時効を調べる方法は取引履歴の開示請求をする

    貸金業者と最後の取引をした日が知りたいのなら、取引履歴の開示請求をしましょう。
    取引履歴には、借り入れや返済した日などの貸金業者とのやり取りの記録が記載されているため、過払い金請求の時効を迎えていないか確認できます。

    貸金業者へ取引履歴を請求したいならホームページを確認しましょう。

  4. (4)時効を迎えても相殺はできる

    過去に借り入れをして現在借金している人に限りますが、過払い金の時効を迎えてしまったなら相殺をしましょう。
    相殺なら借金の時効を迎えても借金を減らせます(民法第508条)。

    ただし、相殺をするためには「相殺敵状」にある必要があります。
    「相殺敵状」とは、民法第505条第1項に定める細かい相殺の要件です。
    過払い金返還請求における相殺敵状で重要なのは、「過払い金返還請求権が時効消滅『前』に双方の債権が弁済期にあったこと」。返さなければならないお金が、過払い金返還請求権が時効消滅する前に弁済期にある、というのは、現状ではなかなかないケースかもしれません。
    このように状況によって相殺できないことが多いので、相殺を検討したい場合は弁護士に相談してみましょう。

3、完済して10年たっている借金を過払い金請求できるケース

借金をして10年以上たっていても過払い金が発生するケースは2つあります。

  1. (1)取引の分断がされていない

    借金を完済した後に再度借り入れをしたのなら取引の分断(※)がされていない可能性があるため過払い金請求できるかもしれません。
    (※)取引の分断……別々の取引だとみなされること

    ポイントは、最初に借金をした取引と完済した後に借り入れした取引が一連の取引だとみなされることです。

    たとえば、2008年12月1日に借金の完済が終わったとします。この場合の時効は、2018年12月1日が経過することで完成します。

    しかし、完済したけれど急な出費で2009年10月に3万円借り入れをして翌月の11月25日に完済したとしましょう。
    2008年12月1日に完済した取引と2009年11月25日に完済した取引が、一連の取引だとみなされたのなら、時効は後者から10年になる可能性があります。そうなると、2008年12月1日に完済した取引の過払い金の返還を請求したいときは、その時効は2018年12月1日ではなく2019年11月25日となるのです。

    取引の分断をされているかどうかは、あなたの状況によって変わってくるため詳しく知りたい方は弁護士に相談してみてください。

  2. (2)不法行為をされていた

    借金完済をして10年たっていたとしても、貸金業者から不法行為をされているのなら過払い金請求できます。
    貸金業者から不当行為をされている場合の時効は、完済から10年ではなく損害を知ってから3年だからです(民法第724条)。

    もし、闇金業者のように貸金業者から【暴力・脅迫・嫌がらせ】を受けているなら過払い金請求できるかもしれません。
    ただし、闇金に対する過払い金返還請求は厳しいのが現実です。嫌がらせなどの証拠がそろい、闇金業者の所在が明らかでなければなりません。
    不法行為があった貸し付けでの過払い金返還請求でお困りのことがありましたら、まずは弁護士へご相談ください。

4、過払い金が時効を迎えそうなときの対策

過払い金請求をしたいけれど、時効を迎えそうな場合は対策をしましょう。

  1. (1)時効が近づいているなら裁判外の請求をする

    過払い金請求できる時効を迎えそうなら裁判外の請求をしましょう。裁判外の請求は、すぐに行えますし時効が6ヶ月延びるからです。
    貸金業者へ内容証明郵便を送れば、裁判外の請求は完了します。

  2. (2)時効をリセットしたいなら裁判上の請求をする

    貸金業者へ確実に過払い金請求をしたいなら、時効をリセットできる裁判上の請求をしましょう。
    時効をリセットすれば、過払い金請求するのに期限を気にする必要はありません。

5、過払い金請求についての豆知識

  1. (1)貸金業者によって返還期間は異なる

    過払い金は、貸金業者によって返還される期間は異なります。
    交渉や訴訟での和解方法によっても違うのですが、早ければ3ヶ月、長いと1年以上かかる場合もあります。

  2. (2)キャッシングリボでも過払い金の対象になる

    クレジットカードでキャッシングリボを使っているときも過払い金請求できます。
    10年近く前にキャッシングリボを使っていたのなら、取引履歴を取り寄せて過払い金請求できるか確認してみましょう。

    ただし、ショッピングリボでは過払い金請求できません。

6、まとめ

過払い金には借金完済をしてから10年の時効があります。

しかし、完済後にお金を借り入れしていたり貸金業者から不法行為をされていたりするなら時効を迎えても過払い金請求できるかもしれません。

過払い金請求をできるか確かめたいなら、取引履歴の開示請求もしくは弁護士へ相談することをおすすめします。過払い金請求をしたいとお考えの場合は、ベリーベスト法律事務所へご相談ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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