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過払い金請求のリスク・デメリットとは? 返還請求の注意点

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更新日:2020年08月31日 公開日:2019年06月18日

過払い金請求のリスク・デメリットとは? 返還請求の注意点

『過払い金返還請求をすると、かなりの確率でお金が戻ってきます。』

あなたもよく、このようなうたい文句のCMを見かけるのではないでしょうか。
払いすぎたお金が戻ってくるのはとてもうれしいことですし、もしもそれが本当なのであれば、すぐにでも過払い金返還請求をしようと思ってしまいますよね。

しかし、実は過払い金返還請求にはあるデメリット(リスク)があることをご存じでしょうか?

お金が返ってくるという大きなメリットの一方で、実はあるデメリットも隠されているのです。
これを知らずに安易に過払い金返還請求をすることは、大きなリスクを伴う可能性もありますので、ぜひ理解しておいてください。

そこで今回は、

・過払い金返還請求をするとどんなデメリットがあるのか?
・過払い金返還請求をしてお金を返してほしい場合にはどうすればよいのか?

について解説していきます。この記事があなたにとって、ご参考になれば幸いです。

1、過払い金返還請求をすると本当にお金は返ってくる?

CMなどでもよく、過払い金返還請求をして実際にお金が戻ってきたという事例を聞くかと思いますが、過払い金返還請求をすると本当に、お金は戻ってくるのでしょうか?

これは、グレーゾーン金利といって、払う必要のない金利まで支払っていた場合に、その払い過ぎた利息分のお金が返ってくることです。実際のところ、この過払い金返還請求に成功している人はたくさんいます。

『完済後だから・・・』
という理由で諦める必要はありません。

もしかしたら払い過ぎた利息がある可能性もありますので、まずは無料相談をし、過払い金がいくらあるのかを調べることから始めてみましょう。

2、過払い金返還請求に隠されたデメリットとは?

お金が返ってくる可能性のある過払い金返還請求ですが、それを行うにあたり、デメリットはないのでしょうか?

ここからは、過払い金返還請求をする際に発生すると考えられるデメリット(リスク)について、ご紹介していきます。

  1. (1)同じ貸金業者からお金を借りられなくなる

    まずひとつ目のデメリットとしては、
    『過払い金返還請求をした貸金業者からは、再びお金を借りることができなくなるかもしれない』
    ということが挙げられます。

    しかし、他の業者から借りることはできるため、あまり大きなデメリットとはいえないでしょう。

    過払い金返還請求をする目的は、あくまでも『払い過ぎた利息分を返還すること』ですから、もしも再びお金を借りようと思ったときに貸してくれないのであれば、別の貸金業者を利用すればいいのです。

  2. (2)ブラックリストに載る可能性がある?

    『過払い金返還請求をすると、ブラックリストに載る可能性がある。』
    こんなことをお聞きしたことがある方もいるかもしれません。
    「ブラックリスト」というのは俗称で、実際にはそのようなリストはありません。信用情報機関に債務整理や延滞といった事故情報が登録されることを「ブラックリストに載る」といいます。

    まず、そもそもブラックリストに載る人というのは、

    • 債務整理(自己破産・民事(個人)再生・任意整理・特定調停)をした方
    • 返済が遅れた方


    です。

    つまり、これらに該当しなければ、過払い金返還請求をしたとしてもブラックリストに載ることはありません。

    以前は、過払い金返還請求は『任意整理』の一つとしてみなされていたため、ブラックリストに載るリスクがありましたが、2010年4月19日以降、過払い金返還請求をしたことで、ブラックリストに載る心配はなくなりました。

    具体的に言うと、

    • 借金を全て完済した方
    • 現在借金は残っているが、引直し計算をしてみると実は過払い金が発生している方


    は、ブラックリストに載る心配はないと考えられます(借金が残っている場合、一時的に載せる業者もあります)。

  3. (3)ブラックリストに載ることで起こりうるリスク

    借金の完済後であれば、過払い金返還請求によるブラックリストの心配はありませんが、もしもまだ返済中であった場合、ブラックリストに載ってしまう危険性があります。

    一時的であれ、ブラックリストに載ってしまうことで、

    • カードの利用ができなくなる
    • カードを作ることができなくなる
    • ローンが組めなくなる


    などといったデメリットが発生するリスクがあります。

    『家族や知人に知られるのでは・・・?』

    と考えるかもしれませんが、その心配はなく、ブラックリストに載ったことが周りに知られることはありません。

    また、ブラックリストはあくまでも『個人の信用情報』ですので、これが原因で就職や転職が不利になるということもありません。

    そのため、深刻になりすぎる必要はありませんが、上記のようなデメリットもあるということは、場合によってはリスクとなる可能性もあるため、心にとどめておきましょう。

3、過払い金返還請求のデメリットをもっと具体的に

過払い金返還請求のデメリットに関して解説しましたが、ここではより具体的に、過払い金返還請求によるデメリットをご紹介していきます。

  1. (1)完済後に過払い金返還請求をするデメリット

    先ほども解説したように、完済後であれば、過払い金返還請求をしたとしてもブラックリストに載ることはありません。

    しかし、完済後に過払い金返還請求をする際には、注意すべき点があります。

    それは、
    『完済日から10年以内』
    という期間の制限です。

    過払い金請求は、最後に取引した日(完済日)から10年を過ぎてしまうと、その権利が消滅してしまいます。

    完済後であれば、ブラックリスト入りの心配はありませんが、その権利が消滅する前に請求することは、必ず徹底してください。

  2. (2)返済中に過払い金返還請求をするデメリット

    返済中の過払い金返還請求には、ブラックリストに載ってしまうリスクがあります。

    返済中に過払い金返還請求をし、戻ってくる利息分が少なく、結局は借金が残ってしまった場合には、借金を減らしたり、返済額を見直したりするための『債務整理』という手続きになるため、ブラックリストに載ってしまうのです。

    ただし、返済中に過払い金返還請求をし、仮に戻ってきた利息分が借金の額を超えていたり、借り入れの額が0円になったりした場合には、ブラックリストに載ることはありません。(もっとも、債務が存在しないことが確定するまでの間、一時的にブラックリストに載ってしまう可能性はあります。)

    どうしても借金に苦しんでいるのであれば、ブラックリストに載るリスクよりも、過払い金返還請求をするメリットの方が大きいでしょう。

  3. (3)自分で過払い金返還請求をするデメリット

    過払い金返還請求は、専門家に依頼することなく、自分で行うことも可能です。

    しかし、その際は以下のようなデメリットに注意してください。

    • 時間と手間がかかる
    • 借金の存在が家族にバレるおそれがある
    • 不当な金額の和解案が提示されるおそれがある


    法律のプロである弁護士ではなく、特に個人が相手の場合には、このようなことが起こりうるリスクが高いでしょう。

    費用はかからないとしても、その分時間や手間がかかったり、不当な和解案が提示されたりしてしまえば、結局のところ大きな損をしてしまうことにもつながりかねません。

    また、個人で過払い金返還請求をした場合には、貸金業者から郵送で郵便物が届くため、家族にバレるというおそれもあります。

  4. (4)弁護士に過払い金返還請求を依頼するデメリット

    過払い金返還請求をしっかりと成功させるためには、やはり弁護士にその依頼をすることが一般的です。

    しかし、弁護士に依頼することで、当然のことながら費用が発生します。
    『時間と手間がかかる』、『家族にバレるおそれがある』、『不当な金額の和解案が提示されるおそれがある』というリスクは低くなりますが、その分費用がかかってくることは免れないので、しっかりと理解しておくようにしましょう。

    ただ、自分で過払い金返還請求をし、『大きな労力を要したにもかかわらず成果が得られなかった』という結果か、もしくは『お金をかけて弁護士に依頼したことで、一日も早く納得のいく解決ができた』という結果では、あなたはどちらがよいでしょうか?

    過払い金が返還されることを考えると、弁護士に支払う費用に関しては、大きなデメリットとはいえないでしょう。

    それでも、やはりその費用を抑えられるのであれば抑えたいと思うはずです。

4、実は過払い金返還請求には大きなデメリットはない?

ここまで、過払い金返還請求のデメリットについて記載してきましたが、そのもっとも大きなものとして考えられる『ブラックリストに載ってしまう』というリスクは、この記事でもご紹介してきたように、そう大きくはありません。

つまりは、過払い金返還請求をすること自体、それほど多くのデメリットがあるわけではないのです。

もちろん、自分で過払い金返還請求をした際には、

  • 時間と手間がかかる
  • 借金の存在が家族にバレるおそれがある
  • 不当な金額の和解案が提示されるおそれがある


などのデメリットがありますし、弁護士に依頼したのであれば、

  • 弁護士費用がかかる


というデメリットがあります。

しかし、これらのデメリットよりも、実は過払い金返還請求をすることのメリットの方が大きいといえるでしょう。

『自分にも過払い金があるのか・・・』
そう少しでも気になった方は、過払い金返還請求をするという選択を視野に入れてみることをおすすめいたします。

5、まとめ ~過払い金をする前にまずは無料調査から!~

今回は、過払い金返還請求をすることによるデメリットについて、解説してきました。

ブラックリストに載ることや、家族にバレてしまうなど、過払い金返還請求にはいくつかのデメリットやリスクがあると考えられます。
しかし、過払い金返還請求をしてお金を取り戻せる可能性があるのであれば、それは大きなデメリットとはいえないでしょう。

自分にも過払い金があるのではないかと、少しでも気になったのであれば、まずはその額を調べるということからスタートすることをおすすめいたします。

その際はぜひ以下から、自分にはいったいどのくらいの過払い金があるのかについて、無料でチェックしてみてください。
参考:ベリーベスト 過払い金チェッカー

この記事の監修者
萩原達也

ベリーベスト法律事務所は、北海道から沖縄まで展開する大規模法律事務所です。
債務整理、任意整理、自己破産、個人再生、過払い金請求など、借金問題についてのお悩み解決を弁護士がサポートいたします。債務整理のご相談は何度でも無料です。ぜひお気軽に お問い合わせください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています
オフィス
[実績]
・債務整理の相談件数 36万8091件
  ※集計期間:2011年2月~2022年12月末
・過払い金請求 回収実績件数 90253件
・過払い金請求 回収実績金額 1067億円以上
  ※集計期間:2011年2⽉〜2022年12⽉末
[拠点・弁護士数]
全国76拠点、約350名の弁護士が在籍
※2024年10月現在
[設立]
2010年(平成22年)12月16日

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