債務整理 弁護士コラム
過払い金返還請求は、借金問題に関する法律の知識と根気強い交渉力が要求されます。
債務者本人が金融業者と交渉したり訴訟を起こしたりすることも可能ですが、スムーズに、確実に過払い金返還請求を成功させるためには、弁護士への依頼がおすすめです。
ただし、弁護士に依頼する場合は着手金や成功報酬など、一定の費用がかかることも考慮する必要があります。
今回は過払い金返還請求を検討されている方を対象に、
・弁護士に依頼した場合にかかる費用の項目
・弁護士に依頼した場合にかかる費用の相場
について解説していきます。
一刻も早く、1円でも多く過払い金返還請求を成功させたい方の一助となれば幸いです。
一般的に「弁護士費用」と呼ばれる弁護士にかかる費用には、相談料や着手金、報酬金等が挙げられます。
成功報酬とは、弁護士に依頼した案件が完了することで発生する費用です。過払い金返還請求における成功報酬には、解決報酬金、減額報酬金、過払い報酬金の3種類があります。
解決報酬金は、金額にかかわらず過払い金が金融業者より返還され、案件が解決したときに発生します。
減額報酬金とは、任意整理によって弁護士が金融業者と借金の残高を減らす交渉をした場合に、減額された金額に応じて発生する費用です。
完済している金融業者に対する過払い金返還請求では減額報酬金は発生しませんが、借入残高がある状態で過払い金返還請求をした場合、その借入残高を過払い金で精算することがあります。
この弁護士の交渉により借金が減額されれば、減額分の10%前後の減額報酬が発生します。
過払い金報酬とは、依頼者に過払い金が返還された場合に発生する費用です。弁護士に過払い金返還請求を依頼した場合の成功報酬のメインとなるもので、解決報酬金と違って実際に返還された過払い金に応じて変動します。
過払い金返還請求を弁護士に依頼すると、成功報酬以外にもかかる費用があります。以下では、成功報酬も含め、弁護士費用の項目と相場を解説していきます。
なお、費用は法律事務所によって異なりますので、詳細は直接確認することをおすすめします。
①着手金
着手金とは、弁護士が案件に着手するときにかかる費用です。過払い金返還請求を相談した段階ではなく、弁護士が依頼を正式に引き受けたときに発生します。
②解決報酬金
解決報酬金は金額にかかわらず、過払い金の返還に成功したときにかかる成功報酬のひとつです。
③過払い金報酬
法律事務所によっては、この過払い金報酬を「成功報酬」と呼んでいるところもあります。
①着手金
着手金の相場は金融業者1社あたり2~3万円です。
②解決報酬金
解決報酬金の相場は金融業者1社あたり2万円以下です。
③過払い金報酬
金融業者との和解によって過払い金が返還された場合、返還額の20%、訴訟になった場合は返還額の25%が過払い金報酬の上限となっています。
これまでに見てきた弁護士費用をもとに、過払い金返還請求を弁護士に依頼した場合のシミュレーションをしてみましょう。
例:3社の金融業者へ過払い金返還請求を行い、和解によって200万円の過払い金を返金できた。
■法律事務所A
■法律事務所B
■費用の総和
法律事務所Aの場合
手元に残る過払い金
200万円―【6万円】+【4.5万円】+【30万円】=159.5万円
法律事務所Bの場合
手元に残る現金
200万円―【4.5万円】+【6万円】+【24万円】=165.5万円
返還された過払い金から弁護士費用を差し引き、手元に残る現金を大きく左右するのは過払い金報酬です。弁護士に過払い金返還請求を依頼する場合は複数の事務所から見積もりを出してもらい、手元に残る現金の多いところを選ぶようにしましょう。
過払い金返還請求が難航すると、弁護士に支払う成功報酬が引き上げられる可能性があります。
金融業者に過払い金を請求して和解ができない場合、裁判所に訴訟を提起して争うことになります。その場合、弁護士に支払う過払い金報酬が返還された過払い金に対して最大25%に引き上げられます。
成功報酬の中でも過払い金報酬は、返還された過払い金に応じて変動します。したがって、過払い金の返還額が高額になればなるほど過払い金報酬は高くなります。
弁護士が複雑・難しいと判断した案件は、成功報酬が高額になる傾向にあります。
たとえば、支払いに応じず拒む金融業者が相手である場合や、あるいは取引履歴が残っていない場合は各種手続きが難航するため、成功報酬が高額になることがあります。
過払い金返還請求を弁護士に依頼すると決して安くない費用がかかります。しかし、過払い金返還請求にかかる弁護士費用は、ホームページや料金表を一見しただけでは把握しきれません。
過払い金返還請求を弁護士に依頼する際は、複数の法律事務所で見積もりを取り、債務整理の実績と併せて費用対効果の高いところを選びましょう。
今回は、弁護士に過払い金返還請求を依頼する場合にかかる費用やその相場について解説しました。
過払い金返還請求を弁護士に依頼しようとすると、どうしても高額な費用がかかると二の足を踏んでしまいます。
どうしても費用をかけたくない場合は、自分で金融業者に請求することも可能ですが、返還請求を成功させるためには、高度な法律の知識や交渉力が必要です。
過払い金返還請求をスムーズに進め、1円でも多くの返還額を手元に残したいのであれば、複数の法律事務所から見積もりを取り、費用対効果の高いところに依頼されることをおすすめします。
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消費者金融や銀行といった金融機関に対する過払い金の返還請求は、借金の負担を軽減できる有効な方法のひとつです。
しかし、「過去に過払い金の請求をしたことが原因で、自動車ローンや住宅ローンなどの借金に悪い影響が出るのでは?」などと考えて、過払い金請求をためらう方は少なくないようです。
そこで今回は、過去の過払い金請求が、その後の自動車ローンや住宅ローンなどに影響を与えるのかについて、解説します。
ラジオでは、相変わらず、あなたにも過払い金があるかもしれないという内容のCMが流れています。私にも関係あるかも?と思う方もいるでしょう。
CMを聴いてフリーダイヤルに電話する前に、過払い金についておさらいしておきましょう。
テレビや雑誌などで目にすることのある過払い金請求。
過去に借金で苦しんだ経験のある方であれば「私にも過払い金があるかもしれない」と考えるでしょう。
しかし、一般の方にとって過払い金があるかどうかの調査は手間暇のかかる難しい作業というイメージが強いでしょう。
また、あるかどうかわからない過払い金の調査に費用をかけたくないと考える方も少なくありません。
そんなときに便利なのが、「過払い金の無料調査」です。
しかし、過払い金の無料調査はメリットばかりというわけではありません。
そこで今回は、
●過払い金の無料調査のメリット
●デメリット
●利用時の注意点
などについてまとめてみました。
「もしかしたら、わたしにも過払い金があるかもしれない」と考えている方はぜひ参考にしてみてください。