債務整理 弁護士コラム

任意整理とは?|誰でも分かる任意整理~開始基準・デメリット徹底解説

2019年05月09日
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任意整理とは?|誰でも分かる任意整理~開始基準・デメリット徹底解説

任意整理とは、債務整理のひとつです。債務整理とは、これ以上支払いきれない借金を抱えてしまったときに、債権者(貸主である消費者金融など)に支払いの猶予や減額、免除をしてもらう制度のこと。任意整理の他の債務整理方法には、個人再生と自己破産があります。
任意整理は、これを定める法律はなく、ある意味もっともフレキシブルな制度です。
任意整理では、債権者と今後の返済について話し合いをしていきます。その内容は、主に利息の引き直し計算や将来利息のカット、そして返済計画の見直しです。

一見、うれしい制度ですが、デメリットもあります。

そこで今回は、

・任意整理はどのようなものか
・任意整理のメリットやデメリット
・任意整理をする流れや手続きにかかる期間と費用

などについて徹底解説していきます。
任意整理を考えている方のお悩みを解消するご参考になれば幸いです。

1、任意整理とは債権者と交渉して返済額を減らす手続き

任意整理とは、裁判所の助けを借りず、債権者と交渉して毎月の借金の返済額を減らす債務整理のひとつです。

債権者と交渉することにより、取引開始まで遡(さかのぼ)って利息制限法で定められている金利(15~20%)を超えた金利分をカットして(これを「引き直し計算」といいます)、返済する金額を再計算します。
※債権者との交渉によって異なる

毎月の返済額を減らして生活を楽にする手続きが任意整理です。

2、任意整理のメリット4つ

  1. (1)借金の取り立てがストップする

    任意整理を弁護士に依頼をした場合に限りますが、借金の取り立てがストップします。

    弁護士は、債権者へ債務者(お金を借りた人)から依頼を受けたという受任通知を送るからです。

    受任通知を受け取った債権者は、貸金業法に基づき直接債務者に取り立て行為ができなくなります。

    したがって、弁護士へ任意整理の依頼をすると借金催促の苦しみから解放されます。

  2. (2)月々の返済額が楽になる

    任意整理をする最大のメリットは、毎月の返済が楽になることでしょう。 たとえば、任意整理をした後に債権者へ毎月5万円返済する場合です。 任意整理をする前は、債権者に返済する金額は5万円+(利息)。 しかし、任意整理をすると利息分は交渉によりカットになり5万円の返済でOKです。 さらに弁護士へ任意整理の依頼をした場合は、以下の3つの利息もカットできることが多いです。

    1. 未払い利息(返済する金額が決定するまでに発生する利息)
    2. 将来利息(完済までに発生する利息)
    3. 遅延損害金(返済遅れのときに発生する損害金)
  3. (3)手続きが簡単

    任意整理は、他の【自己破産・個人再生】の債務整理の手続きより簡単です。

    なぜなら、任意整理は裁判所を介して手続きをする必要はないからです。

    自己破産や個人再生は裁判所の主導により細かな手続きが進められていきます。それに比べ、任意整理は本人側と債権者との任意の話し合いですので、手続きの厳格さのレベルは下がります。

  4. (4)保証人・連帯保証人に迷惑をかけない

    任意整理は、保証人・連帯保証人に迷惑をかけないで借金の減額が可能です。
    なぜなら、任意整理する債務を選べるからです。

    自己破産や個人再生などの債務整理をすると、債務者が負っているすべての債務を対象に行われますので、保証人・連帯保証人がついている債務については保証人・連帯保証人が借金を返済しなければなりません。

    たとえば、奨学金の返済だと契約時に保証人・連帯保証人を決めていることが多いです。自己破産をすれば、奨学金債務の債権者は、奨学金の保証人・連帯保証人に請求をするでしょう。しかし任意整理なら、債務整理の対象から奨学金債権を外すことで、保証人・連帯保証人に請求がいくことはありません。

    保証人・連帯保証人に迷惑をかけずに借金を減額したいなら、任意整理がよいということになります。

    また、車や不動産などの財産を残したい場合も、債権者を選べる任意整理はおすすめです。

3、任意整理のデメリット3つ

  1. (1)信用情報に傷がつきしばらくローンが組めない

    任意整理のデメリットは、信用情報(※)に傷がついてしまうため5年間クレジットカードやローンが組めない可能性が高くなることです。
    (※)信用情報……債権者から借り入れや返済をしたなどの履歴。傷がついた状態が、いわゆるブラックリスト。

    信用情報機関(※)に、あなたの信用情報に傷がついているのが登録されるため、クレジットカードを作る、もしくはローンを組もうとしても審査段階でバレてしまうのです。

    (※)信用情報機関……信用情報が登録されている機関。日本にはJICC・CIC・KSCの3つの信用情報機関がある。

    つまり、任意整理をするとクレジット決裁などが難しくなります。

  2. (2)大幅に借金を減額できる訳ではない

    任意整理で減らせるのは、原則、金利相当額であるため、大幅な借金減額はできないかもしれません。

    ただし、引き直し計算によってすでに金利として支払った額について元本に充当するため、高利の借り入れであった場合はこの充当が多額に上ることから元金の大幅減額もあり得ます。

    また、2008年より前に債権者から借り入れしているなら、過払い金請求(※)もできる可能性があります。
    (※)過払い金請求・・・法律で定められている金額より、余分な利息を支払っていたお金を返還請求できる権利

  3. (3)任意整理できない場合もある

    任意整理は債権者との交渉であるため、相手が応じないのなら借金は減額できません。 任意整理をする基本的な条件は2つ。

    1. ①継続して返済が見込める毎月の安定した収入がある
    2. ②元本を3年(最長5年)で返済できる

    任意整理をするなら、この2つの条件について弁護士に相談して確認しましょう。

4、任意整理を弁護士に依頼した場合の流れ|手続きにかかる期間

以下は、弁護士に任意整理を依頼したときの流れと、手続きにかかる3~6ヶ月の期間の詳細です。

順番流れ手続きにかかる期間
相談する
依頼する相談した日から1週間以内
弁護士が債権者に受任通知を送る+取引履歴(※2)の開示請求をする2~3日
債権者が取引履歴を開示する2週間~2ヶ月
※債権者によって異なる
引き直し計算をして返済する借金額を算出する1日
※法律事務所によって異なる
返済計画を立てる2~3ヶ月
債権者と交渉する
返済を開始する

(※2)取引履歴・・・債権者との借り入れや返済などの取引した内容がわかる履歴

5、任意整理にかかる弁護士の費用相場と内訳

以下は、弁護士に任意整理の依頼した際に発生する費用相場と内訳です。

費用内訳意味相場
相談料弁護士への相談した際にかかる費用1時間:0~1万円
※法律事務所によっては無料相談を行っている
着手金弁護士に依頼した場合に支払う費用。成功・失敗に関わらず支払い、返金はできない1社:2~4万円
報酬金依頼が成功した際に支払う費用1社:2~4万円。商工ローン(※)は最大で5万円
減額報酬金減額した借金の金額の一部を報酬金とは別で支払う報酬金最大で10%
過払い金が発生した場合
※返還された過払い金の何%かが報酬になります。
払いすぎた金利を取り戻せる手続き(2008年より前から借り入れしている場合だと可能性が高い)交渉:20%
訴訟:25%
実費任意整理の手続きにかかる費用債権者との通信費など。大体数千円程度

(参考:報酬規制|日本弁護士連合会
(※)商工ローン・・・企業向けのローン

任意整理をすると大体1社あたり5~7万円が費用相場です。

6、任意整理をするのに必要な書類

以下に任意整理をするのに必要な書類をまとめました。

【手続きに必要な書類】

  • 身分証明書(運転免許証・保険証・パスポートなど)
  • 印鑑
  • クレジットカードまたはキャッシュカード(借り入れした金融機関)
  • 債権者一覧表(借り入れした金融機関をわかる範囲で記載)

資産を所有している人やヤミ金でお金を借りている場合は、以下の書類も用意しましょう。

  • 収入のわかる書類(源泉徴収票・課税証明書など)
  • 登記簿謄本や権利証(不動産を所有している場合)
  • 生命保険書(加入している場合)
  • ヤミ金融取引状況報告書

7、任意整理の解決が得意な弁護士の選び方

任意整理の解決が得意な弁護士に依頼するなら、以下のポイントに該当するかどうかで選びましょう。

  • 過去に任意整理などの債務整理の実績がある
  • 素人にも分かるように任意整理の説明をしてくれるか
  • ホームページに任意整理などの債務整理に関するコンテンツがあるか

8、Q&A

  1. (1)金融機関に今月だけお金を払えないときはどうすればいいですか?

    A:すぐに金融機関に連絡をしましょう。
    金融機関も鬼ではありませんので、返済できない理由と返済期日をきちんと説明すれば支払いを待ってもらえます。

  2. (2)任意整理後にお金を借りることはできますか?

    A:任意整理を完済して5年たてば金融機関から借り入れはできる可能性はあります。

    ただし任意整理を行った金融機関やグループ会社だと、その機関(企業)のブラックリストに載っているため難しいでしょう。

  3. (3)任意整理をしたいが着手金が払えない場合はどうすればいいですか?

    A:着手金が用意できないなら、分割または後払い制度ができる法律事務所を探しましょう。
    全てではありませんが、多くの法律事務所が分割・後払い制度に対応しています。

9、まとめ

任意整理は、債権者と直接交渉して毎月の返済額を減らす債務整理のひとつです。
任意整理するかどうかの基準は、自分で借金を3年以内に完済できるかどうか。

3年以内に完済できないなら任意整理を検討しましょう。
毎月の返済が遅れないことが条件ですが、ほぼ確実に借金を完済できます。

借金生活で毎日苦しんでいるなら、まずは任意整理の相談を弁護士にしてみましょう。

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