債務整理 弁護士コラム
借金のことをどこか相談できるところはないだろうか…。
お金がかかるのは無理、無料のところってあるのかな…。
お金にゆとりがないのにさらにお金をとられるのであれば、いくら質がよいアドバイザーがいるところでも、相談すべきか迷ってしまいます。
そんなときの強い味方は「無料相談」でしょう。
そこで今回は、
・借金の相談を無料で受けられる窓口
・借金の相談は法律事務所でするべき理由
・借金の無料相談で確認すべきこと、持っていくべきもの
について解説します。
誰にでも相談できる内容でない借金問題ですが、1人で抱え込むことがもっともよくありません。返済が苦しいと感じている人は、滞納してしまう前に、できるだけ早く無料相談を利用しましょう。
借金の悩みは、その人本人だけでなく、社会的にも重要な問題です。借金問題が悪化すれば、周囲の人にも大きな迷惑をかけてしまうことも珍しくないからです。
そこで、借金の悩み事については、さまざまな機関が無料相談の窓口を設置しています。
全国の自治体では、定期的に弁護士による無料法律相談会を実施しています。自治体の無料相談会は、自治体が発行している広報誌や自治体のWEBサイトなどで詳細を確認することができます。
①メリット
自治体実施の法律相談会のメリットは、自宅から近い、ということがあげられます。忙しい日々の中で遠方まで出掛けなければならないことは意外に大きな苦痛です。近所ですむという点は、大変便利でしょう。
また、自治体実施の法律相談会のもう1つのメリットは、気軽に行ける、という点です。役所の中などで行われるため、諸手続きのついでに、という軽い気持ちで行けることも大きなメリットでしょう。
②デメリット
しかし、自治体の法律相談会を利用するときには、次の点に注意する必要があります。
自治体の法律相談会では、多くの人数を相手に行われます。そのため、日程が決められてしまっています。
また、弁護士を選べません。弁護士は誰でも同じ、と思われているかもしれませんが、その実一概にそうともいえません。債務整理の経験と実績が豊富な弁護士では、その一言一言が違ってきます。どっちも無料なら、後者に相談したいと思いませんか?
また、ここに来ている弁護士の中には、相談を担当するだけで実際に依頼を受けるつもりではない弁護士もいます(依頼を受けてはいけないという決まりがある自治体もあります)。そのため、実際に依頼が必要と判断されたとき、また別の弁護士を探さなければならないということになってしまいます。
地元の自治体以外にも、さまざまな機関が借金問題について相談を無料で受け付けています。
借金の無料相談を行っている主な機関は次のとおりです。
これらの機関が行っている無料相談も、自治体の無料法律相談の場合と同様に上に(1)で紹介したようなメリット・デメリットがあります。また、消費生活センターでは、弁護士ではない消費生活アドバイザー(コンサルタント)による相談となる場合もあります。
クレジットカウンセリング協会は、借金を返せなくなった人からの相談を受け付けるために1987年(昭和62年)に設置された公益社団法人です。
①メリット
クレジットカウンセリング協会では、相談だけでなく、返済に行き詰まった借金の今後の返済について、債権者との話し合い(任意整理)も取り持ってくれます。また、クレジットカードカウンセリング協会は、相談も任意整理もすべてが無料で利用できます。
②デメリット
ただし、クレジットカウンセリング協会で借金を解決するには、協会本部もしくは地方支部(仙台・福島・前橋・さいたま・東京(新宿区)・横浜・静岡・新潟・長野・金沢・岐阜・名古屋・三重・大阪・広島・高松・松山・福岡・熊本・宮崎・沖縄)のあるところまで出向かなければなりません。
また、クレジットカウンセリング協会のカウンセリング(相談・任意整理)は、個人再生・自己破産を検討している場合には利用することができません。
さらに、利用を希望する人も多く、申し込んだタイミングによっては、数ヶ月の順番待ちとなることも珍しくないようです。
月給が20万円前後…という方におすすめなのが法テラスです。
毎月の収入が一定額以下の人であれば、無料相談を受けられるだけでなく、債務整理にかかる費用(弁護士・司法書士報酬および裁判所の申し立て費用)を立て替えてもらうことができます(民事法律扶助)。
①法テラスの無料相談の利用条件
民事法律扶助を利用するためには、「毎月の手取り収入」と「所有している財産の総額」の両方共が基準額を下回っている必要があります。
たとえば、東京23区内の賃貸物件に1人暮らししている人であれば、「手取り月給25万3200円以下」、「保有資産180万円以下」の基準を満たしていれば、法テラスによる費用立て替え(無料相談)を利用することができます。
利用条件の詳細については、法テラスのサイトをご覧ください。
>法テラスWEBサイト
なお、無料相談の利用基準を超える収入・財産がある人は、法テラスで相談を受けることはできません(別の相談窓口を紹介してもらえるのみです)。
②法テラスの無料相談を利用する際の注意点
法テラスの無料相談には、回数制限があります。法テラスで無料相談を利用できるのは、1案件につき3回までです(正確には、完全に無料なのは初回のみで、2回目・3回目は、相談費用を立て替えてもらうことになります)。
また、法テラスは、利用を希望する人が多いため、ほとんどの地方事務所では、「数日~数週間待ち」となっています。「すぐに相談したい」というときには利用できませんので、注意しましょう。
まだご存じない方もいるかもしれませんが、最近では法律事務所の相談も無料で受けられる場合があります。
特に、借金・債務整理の相談は、ほとんどの法律事務所が無料相談に対応しています。
ただし、無料となる範囲は、事務所によって異なります。「完全に無料」という事務所もあれば、「30分だけ無料」、「初回だけ無料」という事務所もあります。利用に際しては事前に確認しておきましょう。
法律事務所では借金に関する相談はオールマイティーに受け付けています。メリットは高いでしょう。
他の相談先に比べ「相談するのに勇気がいる」というイメージがあるかもしれません。
しかしぜひ一度、お電話だけでもされてみてください。
弁護士は、あなたの味方です。相談しづらいというイメージは払拭(ふっしょく)されることでしょう。
結論からいえば、借金の無料相談をするなら、法律事務所をおすすめします。
理由は、次の4点です。
自治体などの無料相談では、相談するそのときまで「誰が担当する」のかわかりません。これらの相談会では、事前に決められている名簿順で担当者が決まることが一般的だからです。
場合によっては、必ずしも債務整理・借金問題を専門としていない弁護士や、経験の浅い弁護士が担当となる場合も否定できません。
個別の事務所であれば、さまざまな情報を参考に、自分で債務整理を専門とする弁護士に相談することができます。
無料相談は「すぐに相談してもらえない」ものがほとんどです。申し込みから相談まで1~数週間以上かかる場合が多く、抽選に外れたり、先着順で枠が埋まってしまったりして相談を受けられないということもありえます。
法律事務所であれば、相談の内容・状況によっては、即日・翌日の対応が可能なこともあります。また、抽選や先着順で相談してもらえないということも避けられます。
自治体などの無料相談会は、相談日があらかじめ設定されています。また、無料相談のほとんどは平日の日中しか受けることができません。お勤めのある人の場合には、会社を休む、早退するといった対応をとらないと相談を受けられない場合がほとんどでしょう。
しかし、法律事務所であれば、平日の仕事終わりの時間帯や、土曜日曜の相談に対応してくれる事務所も少なくありません。
借金の無料相談を申し込むケースでは、すぐに債務整理に着手すべき状況に陥っているケースも少なくありません。特に、債権者から「期限の利益喪失予告状」や「一括返済催告状」が届いているケースでは、迅速に対応しなければならない場合がほとんどです。
自治体などの無料相談会を利用したときには、債務整理を依頼する弁護士は別に探さなければならず、二度手間となることが少なくありません。
個別の事務所に相談した場合には、その場ですぐに債務整理を依頼することも可能です。
借金の無料相談を考えている人には、「相談で何を聞いたらよいかわからない」という人もいるかもしれません。
弁護士に借金の相談をしたときに必ず確認すべきことは、「いま抱えている借金を債務整理で解決すべきかどうか」という点です。
ほとんどの人にとって債務整理は「できればしたくない」と思うことです。そのため、自力で借金を返せるかどうかについては、自分では客観的に判断できない場合が少なくありません。
弁護士であれば、多くの事件の経験があるので、借金と収入の状況を確認できれば、債務整理すべきかどうかを客観的に正しく判断することができます。
弁護士に相談したからといって、むやみに債務整理を強くすすめられるということはありません。何より依頼人の利益を優先に考えます。
医療におけるセカンドオピニオンのように、いくつかの法律事務所で同じ相談をし、気に入った事務所に依頼すべきです。
もし、いますぐ債務整理する必要がないという結論になったときには、返済計画の立て方など完済するための注意点について確認しておくとよいでしょう。
いま抱えている借金を債務整理ですべきかどうかを正しく判断するためには、「現在の借金の状況」と「返済能力」を正しく把握する必要があります。
したがって、借金の相談を受けるときには、「借金の状況がわかる資料」と「返済能力を判断できる資料」を持参するとよいでしょう。
借金の状況が判断するために必要な資料としては、次のものがあげられます。
特に、「期限の利益喪失予告通知」、「最終通告」、「一括返済催告状」といった名称の書面や裁判所から訴状・支払い督促が届いているときには、必ず持参するようにしましょう。
また、相談をスムーズにすすめるためにも、把握できている借金の状況(債権者名・借金の残額・借り入れの時期)を1枚にまとめた一覧表を作成しておくことをおすすめします。
いま残っている借金を自力で完済できるかどうかは、借金残額(毎月返済しなければならない金額)と返済能力との関係で決まります。
返済能力は、「毎月の手取り月収」と「生活に必要な金額」から判断することができます。
借金の相談で大切なのは、「専門家の目で客観的に判断してもらう」ことですから、「自分では毎月○万円くらい返せる」という主観的な判断ではなく、毎月のお金の動きがわかる資料を見てもらうことです。
そのため、借金の相談をする際には、次のような資料を持参するとよいでしょう。
借金で悩んでいる人には、借金の契約書や明細書などが手元にないという人もいるかと思います。また、多重債務者の場合、借入総額がわからないというケースも実際には珍しくありません。
契約書などがなければ借金の相談や債務整理の依頼はできないと思い込んでいる人も多いかもしれませんが、そんなことはありません。
借金の状況については、相談・債務整理の依頼後に弁護士が、必ず調査するので、ハッキリしたことがわからなくても相談を受けたり、債務整理を依頼したりすることは可能です。
むしろ、「借金の金額がわからない」、「どこから借りているかもわからない」というケースは、深刻な借金になっている可能性も高く、すぐにでも債務整理に着手すべき場合も少なくありません。
契約書や明細書を捨ててしまったからとあきらめてしまわずに、まず弁護士に相談してみることが大切です。
借金の問題は、早期に対処することがとにかく大切です。
借金返済は一度行き詰まってしまうと、自分の力だけで建て直すことは難しい場合がほとんどだからです。また、無理な金策をして返済を続ければ、逆に借金を膨らませてしまうことも珍しくありません。
債務整理に携わっている専門家のほとんどは「もっと早く相談にきてくれたら」という事案を経験しています。
借金の返済にちょっとでも不安を感じたときには、できるだけ早く専門家に相談してみましょう。
借金の悩み事は、とてもつらいものです。また、借金の問題は、家族などにも相談しづらい場合が多く、1人で抱え込みがちな問題ともいえます。
しかし、借金問題は1人で抱え込んだことが原因で悪化してしまうことも珍しくありません。返済が苦しいと感じたときには、できるだけ早く相談を申し込むことをおすすめします。
ベリーベスト法律事務所では、借金問題のご相談は何度でも無料です。
まずは、ご相談だけでもお気軽にお越しください。
ベリーベスト法律事務所は、北海道から沖縄まで展開する大規模法律事務所です。
債務整理、任意整理、自己破産、個人再生、過払い金請求など、借金問題についてのお悩み解決を弁護士がサポートいたします。債務整理のご相談は何度でも無料です。ぜひお気軽に お問い合わせください。
『旦那や家族には言っていないけど、実は私、借金を抱えてます…』
実は、主婦で借金を抱えている人は多く、それを言えずに悩んでいる方もたくさんいるのが現状です。もしかしたらこの記事をご覧のあなたも、そういった悩みをお持ちなのかもしれません。
一人で悩むことなく、主婦で借金をしている人は意外と多いということを知っていただいて、ぜひご自身の借金返済について前向きに考えていってください。この記事があなたにとって、ご参考になれば幸いです。
これから債務整理をしようと考えている方の中には、債務整理後にキャッシングできるのか、債務整理中にお金が足りなくなったときキャッシングを利用することは認められるのかと、お悩みの方もいるのではないでしょうか。
結論から言うと、債務整理をしたことで、キャッシングなどを法律で禁止されるわけではありません。
しかし、債務整理をすると信用情報に事故情報が登録される(ブラックリスト入りする)ので、ほとんどの金融機関は、融資に応じてくれなくなります。
親子であっても、他人の借金を返済する義務は原則としてありません。肩代わりするかどうかは、基本的に子ども自身の判断で自由に決められます。
しかし親の借金でも子どもに返済義務が生じることがあり、借金を放置すると子どもが差し押さえを受けることにもなりかねません。
本コラムでは、親の借金が降りかかってきた場合に、子どもはどのように対処すればよいのかについて、ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。